マイクロソフトによるサーベイでリストアップされる注目のリーガルテック系サイト


マイクロソフトが法律専門家向けのサーベイを実施しています。その質問票にリストアップされた法律情報源には、リーガルテック系サイトも多く含まれており、米国の最新動向を把握するにあたって参考になります。

マイクロソフトによる法律専門家向けサーベイ

ビジネス向けSNSのLinkedIn上の投稿で、ABA(アメリカ法曹協会)のMicrosoft Next Gen Fellowプログラムに参加しているBrown氏が、以下のような興味深いサーベイを実施・広報していました。

Learning Legal: A Quest to Understand How + Where Legal Professionals Learn About Innovation and Strategy

Microsoft is trying to understand how and where the legal industry accesses and consumes information about legal operations, legal innovation, and the business of law. You can help us learn by completing this survey. We will share what you teach us. Why are we doing this?

マイクロソフトとしては、法律産業領域の未来を考えているリーダーたちがネット上でどのような情報源に触れ、注目しているのかを探り、自社のマーケティングやコミュニケーションに役立てたい、ということのようです。

質問票にリストアップされた法務系情報源が興味深い

その実際の質問票がこちら

たくさんの法律情報サイトがリストアップされた質問票
たくさんの法律情報サイトがリストアップされた質問票

回答者の所属組織や役職等に関するQuestionが続いた後、

  • 定期的に聞いているポッドキャスト
  • よく閲覧しているブログ
  • 登録しているニュースレター
  • 法務系の情報を検索する際に用いる法律系ポータルサイト

を、あらかじめリストアップされたものの中から選択しながら回答する内容になっています。

リストの中には、私も一度も見たことが無いような情報源がURLとともにリストアップされていました。サーベイの結果はまだ出ていないものの、この質問票自体が参考になるのではないでしょうか。

ポッドキャストがいの一番の質問項目として挙げられているのは、とてもアメリカらしいところです。通勤に車を使う方も多いお国柄、ながら聞きできる音声メディアの人気は日本の比ではないとはよく聞くものの、この質問票にあるだけで20を超える法律系ポッドキャストがリストされていたのは驚きでした。

注目の米国リーガルテック系サイト

このサーベイ自体は特にリーガルテックだけに特化したものではありませんが、マイクロソフトも当然に注目している分野だけに、質問票にリストアップされたサイトにはリーガルテック系のものも多く含まれています。

その中で、私も最近よく訪問しているサイトを以下ピックアップしてみます。

▼ Artificial Lawyer (https://www.artificiallawyer.com/)

▼ Clio Blog (https://www.clio.com/blog/)

▼ LawGeex (http://blog.lawgeex.com/)

▼ Law21 (https://www.law21.ca/blog/)

▼ Legal Tech Corner (https://rossintelligence.com/blog/)

▼ Lawsites (https://www.lawsitesblog.com/)

▼ Above the Law (https://abovethelaw.com/)

▼ Legaltech News(https://www.law.com/legaltechnews/)

▼ Law Technology Now (https://legaltalknetwork.com/podcasts/law-technology-now)

▼ Legal Toolkit (https://legaltalknetwork.com/podcasts/legal-toolkit)

above the lawやlaw.comなどは、リーガルテックブーム以前から定番のネット法律情報サイトの老舗ですし、Law21やLawsitesなども、このメディアや私のtwitterでも何度か紹介・引用させていただいたことがあります。

一方で注目すべきは、リーガルテック系ベンチャーが運営するオウンドメディアが、ここでもますます存在感を増してきていること。リストの中では、事件管理システムのClio、AI契約リスクレビューのLawGeex、AIエンジンのROSSなどは、週1〜2回ペースで記事を更新し続けており気を吐いています。特にLawGeexのメディアチームは、充実したリーガルテックカタログ「リーガルテックバイヤーズガイド」もリリースしており、マイクロソフトが注目するのも当然といったところでしょう。

ポッドキャストについては、Law Technology NowとLegal Toolkitがおすすめです。音声コンテンツですので、法律業界で働く人々の電話インタビューが多めで、ネイティブではない我々には決して聞き取り易いとは言えない品質だったりしますが、英語テレカンのトレーニングになるかもしれません。

Legal Toolkitの最近の配信では、若手法律家たちの横連携施策に米国弁護士会がなかなか重い腰を挙げないことに業を煮やし、Slack上で勝手コミュニティが立ち上がった話が披露されるなど、米国法律業界の生々しい息遣いも伝わってきます。

(橋詰)

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