これからの100年、新しい契約のかたち。

電子契約の運用ノウハウ

クラウドサインの「並列署名(And署名)」とは?複数人の同意を「順不同」でスピーディに集める方法や活用シーンを解説

「取締役全員の署名が必要だけど、1人ずつ順番に送っていると同意が揃うまで時間がかかる」 「緊急の議案なのに、回覧順を待っている余裕がない」
「連判が必要な契約書で、誰か1人の対応が遅れると全体が止まってしまう」

複数の受信者から同意を得る必要がある書類では、こうした「回覧順待ち」の課題を抱えている担当者の方も多いのではないでしょうか。

この悩みを解決するために提供されているのが、電子契約サービス「クラウドサイン」の「並列署名(And署名)機能」です。

<この記事のポイントまとめ>

  • 並列署名(And署名)とは:送信者が指定した複数の受信者に確認依頼メールを同時に送信し、順不同(どの順番でもよい)で書類の確認・同意を進められる機能です
  • 対象プランと利用開始方法:ライトプラン・コーポレートプラン・ビジネスプラン・エンタープライズプランで、追加のお申し込みなくすぐにご利用いただけます
  • 活用シーン:取締役会議事録の承認など、連判に相当する書類の締結にかかる時間を大幅に短縮できます

クラウドサインの「並列署名(And署名)機能」とは?

並列署名(And署名)とは、電子契約で締結する書類の送付先に「署名グループ」を設定することで、そのグループに指定した複数の受信者へ確認依頼メールが同時に送信され、順不同で書類の確認・同意が行える機能です。

これまでは、複数の受信者が設定されている場合、ひとりが署名を終えてから次の人へ通知が送られる「回覧順(直列)」での運用となっていました。この方式では、誰かひとりの対応が遅れるだけで、全員の同意が揃うまでに想定以上の時間がかかってしまうことが課題でした。

並列署名を利用すると、グループ内の受信者全員に同時に確認依頼メールが届くため、それぞれが都合のよいタイミングで確認・同意を行うことができます。取締役会議事録の承認のように、本来「連判」に相当する書類において、回覧順を待つことなく同意完了までの時間を短縮できるのが最大の特長です。

なお、この機能は2026年6月3日にリリースされ、クラウドサインの有料プラン(ライトプラン・コーポレートプラン・ビジネスプラン・エンタープライズプラン)で、追加のお申し込みなく利用を開始できます。

【Before/After】並列署名機能で解決できる「よくある業務の課題」

複数の関係者から同意を得る場面では、送信方法によって作業の負担や締結までのスピードが大きく変わります。ここでは、回覧順(直列)で送信する場合に発生しやすい課題と、並列署名を使うことでの変化を整理します。

Before:作業の負担がある上、締結までのスピードがかかる

  • ①同意が揃うまで時間がかかる:1人の同意が完了しないと次の受信者に通知が届かないため、誰か1人の対応が遅れるだけで全体のスケジュールに影響します。
  • ②急ぎの案件に対応しにくい:重要決議など、スピードが求められる場面でも回覧順を待つ必要があります。
  • ③進捗管理の手間が増える:誰の順番で止まっているかを都度確認し、個別に督促する必要が生じます。

After:並列署名を使うことで手作業の課題が解決

  • 回覧順の待ち時間がゼロに:グループ内の受信者全員へ確認依頼メールが同時に送信されるため、前の人の同意を待つ必要がありません。
  • 各自の都合に合わせて対応でき、全体のスピードが上がる:受信者それぞれが好きなタイミングで確認・同意でき、全員の同意が揃った時点で自動的に次の工程へ進めます。
  • グループ単位でまとめてリマインドができる:署名グループ内の全宛先に対して、一括でリマインドメールを送信できます。

並列署名(And署名)機能が活躍する場面は?

並列署名は、複数の関係者から同時に同意を得たいさまざまな場面で活用できます。ここでは代表的な4つの例をご紹介します。

定期の取締役会議事録の承認

毎月開催される取締役会の議事録は、出席した取締役・監査役全員が署名または記名押印をすることとされており(会社法第369条第3項)、電子化する場合は電子署名で対応します。連判に相当する書類の代表例といえます。

並列署名を使えば、会議終了後すぐに全役員へ確認依頼を同時送信でき、各自が都合のよいタイミングで同意を完了できます。

臨時取締役会など緊急性の高い決議

重要な経営判断など、スピーディな締結が求められる緊急の決議では、回覧順を待つ時間的余裕がないことがあります。並列署名(And署名)で全員に同時送信することで、同意が揃うまでの時間を短縮できます。

書面決議(みなし決議)の同意書取得

取締役会の決議の省略(書面決議・みなし決議)は、定款に定めがある場合に、取締役全員が書面または電磁的記録により同意の意思表示をすることなどが要件とされています(会社法第370条)。対象者全員から同意を集める必要があるため、並列署名を使うことで、電磁的記録による同意を効率よく収集できます。

社外取締役・海外在住役員が含まれる場合

社外取締役や海外在住の役員が含まれる場合、それぞれのタイムゾーンや業務状況によって対応可能なタイミングが異なります。

並列署名であれば、全員に同時に確認依頼が届き、各自が対応可能なタイミングで同意できます。署名グループ内では言語・アクセスコード・署名オプションを受信者ごとに個別設定できるため、受信者の状況に応じた設定も可能です。

クラウドサインの並列署名(And署名)機能の設定手順

クラウドサインの並列署名(And署名)機能の設定手順は次のとおりです。より詳しく知りたい方はクラウドサインのヘルプセンターにある「並列署名(And署名)機能」もご一読ください。

  1. 「新しい書類の送信」から書類の準備を行い、「送付先の設定」画面に進みます。
  2. 「グループを追加」をクリックし、署名グループを作成します。同一書類内で複数の署名グループを設定することや、単一の宛先とグループの併用も可能です。
  3. グループ内の「宛先を追加」をクリックし、並列署名(And署名)として送付したい受信者をグループに追加します。
  4. 必要に応じて、言語やアクセスコードなどの署名オプションを受信者ごとに個別設定します。
  5. 入力項目の設定と送信内容の確認後、書類を送信します。

なお、作成した署名グループを削除する場合は、署名グループ右上の三点リーダーから「グループを削除」を選択し、確認ダイアログで「削除する」を押します。

利用時の注意点

並列署名(And署名)機能を利用する際は、以下の点にあらかじめ留意しておくとスムーズです。

署名グループと単一の宛先を併用する場合の順序

  • 署名グループの前に単一の宛先を設定した場合:単一の宛先が同意した後に、署名グループ内の宛先へ確認依頼メールが同報されます。
  • 署名グループの後に単一の宛先を設定した場合:署名グループ内の宛先が全員同意した後に、単一の宛先へ確認依頼メールが発報されます。

機能の制限

  • 転送機能は利用不可:署名グループ内の受信者は、書類の転送機能を利用できません。
  • 受信者ファイルアップロード・クラウドサイン ペイメントは設定不可:署名グループ内の受信者には、受信者ファイルアップロードおよびクラウドサイン ペイメントを設定できません。
  • 一括送信機能との同時利用は不可:一括送信機能と並列署名(And署名)機能を同時に利用することはできません。

なお、並列署名に限らず、クラウドサインで設定可能な宛先数の上限は、受信後の転送先を含めて127件です。

並列署名(And署名)機能のメリット

ここまで、クラウドサインの並列署名(And署名)機能の特徴を解説してきました。ここで改めてメリットを確認しておきましょう。

メリット1:同意完了までの時間を大幅に短縮できる

最大のメリットは、複数の受信者への確認依頼を同時送信できるため、回覧順を待つ必要がなくなることです。そのため、取締役会議事録のように定期的に発生する連判書類はもちろん、急ぎの決議にも対応しやすくなります。

メリット2:進捗管理・督促対応の手間を削減できる

回覧順で送信する場合は「誰の順番で止まっているか」を都度確認し、個別に督促する手間が発生しがちです。並列署名であれば、受信者全員に同時に依頼が届くうえ、署名グループ内の全宛先へ一括でリマインドメールを送信できるため、署名依頼の管理工数を削減できます。

メリット3:グループ内でも個別設定ができ、柔軟に対応できる

署名グループを使う場合でも、言語・アクセスコード・署名オプションは受信者ごとに個別に設定できるため、社外役員や海外在住役員が混在するグループでも一律の対応にとどまらず、受信者の状況に合わせた設定が可能です。

まとめ

並列署名(And署名)機能は、複数の受信者に確認依頼メールを同時送信し、順不同で書類の確認・同意を進められるクラウドサインの機能です。取締役会議事録の承認をはじめ、連判に相当する書類や緊急性の高い決議において、回覧順の待ち時間をなくし、同意完了までのスピードを大きく向上させることができます。

クラウドサインの有料プラン(ライトプラン・コーポレートプラン・ビジネスプラン・エンタープライズプラン)をご契約中のお客様は、追加のお申し込みなくすぐにご利用いただけます。定期的に発生する連判書類の締結スピードにお悩みの方は、ぜひ並列署名(And署名)機能をご活用ください。

icon book

機能や料金体系がわかる

資料ダウンロード(無料)
icon book

詳しいプラン説明はこちら

今すぐ相談

この記事を書いたライター

アバター画像

弁護士ドットコム クラウドサインブログ編集部

電子契約サービス「クラウドサイン」を運営する、弁護士ドットコム株式会社の編集部です。電子契約・電子署名法・電子帳簿保存法のほか、契約管理、契約審査・レビュー、AIを活用した法務業務の効率化について解説しています。法令の解釈にかかわる記事で弁護士等の専門家による監修を受けている記事には、記事末に監修者名を表示しています。

こちらも合わせて読む

クラウドサインに関して、
ご不明な点がございましたら
お気軽にお問い合わせください

icon book

お役立ち資料

「3分でわかるクラウドサイン」の資料を
お読みいただけます
資料ダウンロード(無料)
icon mail

お問い合わせ

クラウドサインに関するご不明点や
ご質問にお答えします
問い合わせる
icon pc

お見積もり

お客さまの状況に合わせ、
最適な料金プランをご案内いたします
見積もりを依頼する
icon pc

フリープラン

基本的な機能をお試しいただけます
無料ではじめる