私のサイン

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メディアとしてよちよちと歩きはじめたこの「サインのリ・デザイン」。来月から、「私のサイン」という企画を始めようと思います。

ビジネスパーソンに、その方のサイン(署名)を見せていただきながら、ご自身が関わった印象に残る契約の話をインタビュー形式でお伺いしようというもの。著名人や法律家に限らず、実務に近い方にもご登場をお願いしていきたいなと思っています。

私の思い出の契約といえば、書籍の出版契約です。法務として長く勤めてきましたので、仕事柄たくさんの契約に立ち会い、うれしかったものも悔しかったものもそれぞれあります。ですが、自分の名前が著者欄に並ぶ書籍が世に出回るときに締結した契約書へのサインは、やはり当事者ならではの感慨がありました。

やりたいことを100コ書いてみよう。いざ100コ書き出すのは大変だけれども、書き終わるころには自分がどういう風に生きていきたいのかがわかる。そんなことが書かれた『人生の100のリスト』という本を読んで、自分のリストの1つ目として書いたやりたいことが、「本を出版する」でした。その3年後に、はじめて自分の名前が載った本が出たのは偶然ではなかったと思います。

そう言えば、出版契約なんててっきりどこの会社も協会のひな形に従っているものだとばかり思っていましたが、
・そもそも著作権法上の出版権を明確に設定しない契約
・増刷の際の著者向け贈呈分がない契約
・電子書籍化される際の著作権の取扱いについてあえて定めない契約
などなど、フォーマットも条件もさまざま異なっているのは、驚きでしたね。

それどころか、書店に実物が並んでから契約書を締結するのが当たり前なのが出版業界です。「この業界ってなんでこんなにも契約書が後回しなんでしょうかね?」と聞くと、「先に契約を結んでしまうと、著者が期限までに執筆するのも、出版社が書籍として出版するのも、双方が『義務』を負ってしまいます。あえてそうせず、最終的に形になって印刷所に回せる状態になってから結ぶほうが、お互いにとって気が楽でハッピーじゃないですか」との答えが返ってきました。そういうものなんでしょうか(笑)。

そんな私のサインはこちら。

自分の名前を送るだけでオリジナルのサインをすぐに作ってくれる署名ドットコムさんによるデザインです。個人的に4年前にも一度お世話になったことがあるのですが、この度、速記しやすい新しいバージョンにリ・デザインしていただきました。

また何かしら世の中のお役に立つ書籍が出せた際などに、このサインを使う機会ができればいいなと思います。

(橋詰)