電子契約にSSOを導入するメリット・課題や注意点とは?導入手順と選び方を徹底解説

多くの企業でDXやペーパーレス化が進み、電子契約サービスはもはやビジネスに欠かせないインフラとなりつつあります。しかし、導入するツールが増えるたびに、従業員は新しいIDとパスワードを覚えなければならず、管理者側もアカウント発行や削除の工数に追われているのではないでしょうか。こうした課題を解決するのがSSO(シングルサインオン)導入です。
本記事では、SSOの基礎知識から、電子契約への導入による具体的なメリット、注意点、そして国内売上シェアNo.1(※1)のクラウドサインを例とした具体的な導入手順までを詳しく解説します。
なお、クラウドサインでは契約書の電子化を検討している方に向けた資料「電子契約の始め方完全ガイド」も用意しています。電子契約を社内導入するための手順やよくある質問をまとめていますので、電子契約サービスの導入を検討している方は以下のリンクからダウンロードしてご活用ください。
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SSOとは?1つのIDで複数のサービスを利用できる仕組み
SSO(シングルサインオン)とは、一度の認証(ログイン)を行うだけで、連携している複数のクラウドサービスやシステムへ追加のログインなしでアクセスできる仕組みのことです。

たとえば、出社して最初にMicrosoft 365やOneLogin、Oktaなどのメインツールにログインすれば、そのまま電子契約サービスやチャットツール、経費精算システムなどを開けるようになります。
ホテルの各部屋を個別の鍵で開けるのではなく、1つのマスターキーですべて移動できるようなイメージだと考えると分かりやすいでしょう。
なぜ電子契約においてSSOが必要とされるのか
電子契約は企業の重要な機密情報や契約書を扱うため、一般的なツール以上に高いセキュリティが求められます。しかし、サービスごとに個別のパスワードを設定していると、覚えやすい簡単なパスワードを使い回したり、メモに書き留めてしまったりといった運用上の懸念やセキュリティリスクが生じがちです。
電子契約サービスにSSOを導入することで、会社が指定するセキュリティ基準を電子契約利用時にもそのまま適用できるため、利便性と安全性の両方を同時に高めることにつながります。
電子契約サービスにSSOを導入する4つのメリット
前述の通り、電子契約サービスにSSOを導入することで、利便性と安全性の向上が見込めます。ここでは、そのメリットを詳しく確認しておきましょう。
セキュリティポリシーの統一
会社が定めた二要素認証や多要素認証、あるいは特定のデバイスやIPアドレスからのアクセスのみを許可するといった制限を、電子契約サービスにも一括で適用できます。これにより、社員個人のパスワード管理能力に依存しない強固でより安全なセキュリティ環境を構築しやすくなります。
従業員のログイン負担を解消
取引先から契約締結の依頼が届くたびに、ログイン画面で立ち止まるストレスがなくなります。スムーズに同意画面へ移行できるため、業務スピードが向上し、社内でのツール浸透も早まる傾向があります。
管理者のパスワード管理コストの削減と、退職時の権限管理
情報システム部門にとって、「パスワードを忘れた」という社員からのパスワードリセットや問い合わせ対応は意外と時間のかかる業務です。SSOに集約すれば、パスワード忘れや問い合わせの対応が減り、管理者はより生産的な業務に時間を割けるようになります。
また、法務やガバナンスの観点でもメリットがあります。退職者や異動者が出た際、SSO側でアカウントを無効化すれば電子契約へのアクセスも同時に制限できるため、予期せぬアクセスや不正利用のリスクを未然に防ぐことにつながります。
クラウドサインのエンタープライズプランでは、SSOでの初回ログイン時に自動でアカウントが作成される「JIT(Just-In-Time)プロビジョニング」に対応しているものもあり、管理者のアカウント登録作業そのものをなくすことも可能です。
認証ログの一元管理によるガバナンス強化
誰が、いつ、どのサービスにログインしたのかという記録をSSO基盤側で一元的に把握できます。
これに加えて、クラウドサインのような電子契約サービス側に備わっている「監査ログ機能(誰がどの書類を閲覧・合意したかの記録)」を組み合わせることで、内部統制やシステム監査の際にも説得力のある、より透明性の高い運用が可能になります。
SSO導入の課題と注意点
利便性と安全性を高めるSSOですが、導入前に把握しておきたい注意点も存在します。ここでは、事前に検討しておくべき代表的な課題について解説します。
追加コストの発生
多くの電子契約サービスにおいて、SSOはエンタープライズ向けプラン(上位プラン)や有料オプションとして提供されている場合があります。電子契約の通常の利用料金に加えて、オプション料金等が発生する可能性があるため、現在のプランのまま利用できるか、あるいはアップグレードが必要か、費用対効果を見極める必要があります。
SSO基盤障害時の業務停止リスク
認証の入り口が一つになるということは、SSO基盤自体に障害が起きた際、SSOを導入しているすべてのツールにログインできなくなる影響があることを意味します。万が一の際の代替ログイン手段やSSOを経由せずにログインできる緊急用の管理者アカウントを確保しておくなど、運用フローを事前に検討しておくと安心です。
初期設定における社内調整と検証
SSOの導入には、自社で利用しているIDプロバイダー(IdP)側と電子契約サービス側の双方で設定作業が必要です。IDプロバイダーとは、ユーザーのID・パスワード情報や権限を集中管理し、シングルサインオン(SSO)環境において「誰がアクセスしているか」を認証・証明するシステムです。
ネットワーク担当者との連携や、一部のユーザーを用いた事前のログインテストなど、SSO導入の完了までには一定の検証期間が必要となります。
SSO連携対応の電子契約サービスを選ぶ際のポイント
電子契約サービスを選ぶ際は、単にSSO対応と書かれているだけでなく、「SAML 2.0」などの主流な連携方式に対応しているか、自社で利用中のIDプロバイダー(Microsoft Entra IDやOneLogin、Oktaなど)の具体的な連携実績があるかを確認しましょう。
また、設定マニュアルが日本語で整備されているか、トラブル時に迅速なサポートが受けられるかも重要です。さらに、将来的にアカウント数が増えた場合を見越し、設定変更が容易な管理画面を備えているかどうかもチェックしてください。
SSO連携を完了するまでの5ステップ
ここでは、電子契約サービス「クラウドサイン」にSAML2.0の認証を用いたSSOを導入する場合の標準的な導入フローを5つのステップごとに解説します。
- ステップ1:IDプロバイダー(認証側)でのアプリケーション登録
- ステップ2:属性情報のマッピング
- ステップ3:IdPからメタデータを取得する
- ステップ4:クラウドサイン管理画面でのSSO設定
- ステップ5:接続テストの実施とSSOの有効化
ステップ1:IDプロバイダー(認証側)でのアプリケーション登録 [IdP側の設定]
まずは自社で利用しているIDプロバイダー(IdP)側で、クラウドサインを連携アプリケーションとして新規登録します。ここで、サービスを識別するための情報(エンティティIDなど)を設定します。
ステップ2:属性情報のマッピング[IdP側の設定]
IdP側のアカウント情報のうち、どの項目をクラウドサインのログインIDとして扱うかを紐付けます。一般的にはメールアドレスを識別子として設定します。
ステップ3:メタデータを取得する [IdP側の設定]
SAML2.0で連携する場合、IdP側での設定が完了したら、連携に必要なメタデータファイル(XML形式のファイル)をダウンロードして手元に用意します。
ステップ4:クラウドサイン管理画面でのSSO設定 [クラウドサイン側の設定]
クラウドサインの管理者画面を開き、ステップ3で用意した情報をアップロードまたは入力し、SSO設定画面で有効にしたい利用チームを選択します。これにより、クラウドサイン側が自社のIdPを信頼できる認証先として認識します。
ステップ5:接続テストの実施とSSOの有効化 [双方の確認]
「SSO設定」より、有効にしたいチームを選択すると、有効となったチームのSSO管理権限者とチーム管理者に、通知メールが送信されます。SSOの設定を行うと全ユーザーにSSOでのログインが適用されるため、事前に周知の上、管理者アカウントでテストを実施するのがよいでしょう。
【実務上のポイント】
すでに個別のIDとパスワードで電子契約を運用している状態からSSOに切り替える場合、過去の契約書データが正しく引き継がれるよう、IdP側と電子契約側のメールアドレスが一致しているか、事前の確認をおすすめします。
クラウドサインにSSOを導入して業務を効率化する方法
国内売上シェアNo.1(※1)のクラウドサインは、日本のビジネス環境に最適化されたSSO連携を提供しています(SSO連携はクラウドサインのビジネスプラン、エンタープライズプランが対象です)。
主要なIDプロバイダー(IdP)との親和性が非常に高く、多くの企業が既に導入しているMicrosoft Entra IDやOktaなどのツールであれば、大きなトラブルなくスムーズに連携を完了できます。
また、一般的な「SAML 2.0」に加え、近年主流になりつつある「OpenID Connect」にも対応しているため、自社のシステム環境に合わせた最適な連携方式を選択できるのも大きな強みです。
【クラウドサインと連携可能なIDプロバイダー(IdP)の例】
- OneLogin
- Auth0
- Okta
- Google Workspace
- Microsoft Entra ID(旧 Azure AD)
- HENNGE
- トラスト・ログインbyGMO
- CloudGateUNO
※上記以外のIDプロバイダーでも、SAML 2.0またはOpenID Connect対応であればご利用いただけます。
また、社内の認証基準をそのままクラウドサインに適用できるため、法務や情報システムの担当者は、個別のセキュリティ設定に頭を悩ませることなく、全社共通のセキュアなアクセス環境を維持できます。管理画面も直感的なため、組織変更に伴う担当者の引き継ぎも容易に行えるのが特徴です。
電子契約へのSSO導入で安全・快適な電子契約体験を
電子契約へのSSO導入は、日々のログインの手間を省くだけでなく、企業のガバナンス強化や業務の効率化に役立ちます。
設定には一定の準備が必要ですが、一度構築してしまえば、パスワード管理のストレスや負荷が軽減され、本来の業務に集中しやすい環境が整います。
これから導入を検討される方は、まずは自社の利用環境に合ったサービスとプランの確認から始めてみてはいかがでしょうか。
なお、クラウドサインではこれから電子契約サービスを比較検討する方に向けて「電子契約の始め方完全ガイド」をご用意しています。導入前に知っておきたい情報を網羅して解説しているため、導入検討時に抱いている疑問や不安を解消することが可能です。下記リンクから無料でご入手できますので、ぜひご活用ください。
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ダウンロードする(無料)この記事を書いたライター
弁護士ドットコム クラウドサインブログ編集部
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