Hubbleとの連携からはじまるリーガルテックAPIエコシステム


クラウドサインは「リーガルテックAPIエコシステム」構想を発表しました。第一弾として、契約書ワークスペースサービス「Hubble」とのAPI連携を行います。

リーガルテックAPIエコシステムとは

昨日、リーガルテックAPIエコシステム構築に関するプレスリリースを行いました。

APIとは、「Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)」の頭文字を取った略語で、ソフトウェアの機能をかんたんに共有できる仕組みのことを言います。

サービスの提供方法として、顧客体験すべてを自社パッケージの中に取り込んでいく(囲い込んでいく)方向性と、ソフトウェアの機能を外部に提供しやすくし、その組み合わせ・利用方法をユーザーの選択に委ねる方向性の2つがあります。あるサービスがAPIを提供するということは、その運営者は後者の思想をもってサービスを提供しているということになります。

イノベーションが進む法律業務の世界。例えば英米法圏ではすでに130を超えるリーガルテックサービスが提供され、ユーザーがどれを選ぶべきか悩むほどの選択肢が用意されています。日本では現状まだそこまでの数は揃っていないとはいえ、ICT投資に積極的な国民性を考えれば、そうなるのは時間の問題といえます。

それだけの数が揃ったときに、真の顧客満足・高いユーザーエクスペリエンス(UX)を実現するためには、お客様自身がリーガルテックサービスをフレキシブルに選んで組み合わせていただける環境が理想ではないだろうか。クラウドサインではそう考え、APIをはじめとして弊社が持つリソースをオープンに提供し、エコシステムを構築していきたいと考えています。

リーガルテックAPIエコシステムを構築しUXの向上を目指す
リーガルテックAPIエコシステムを構築しUXの向上を目指す

サービス初期からAPI提供の経験とノウハウを蓄積してきたクラウドサイン

APIを実装し安定的に提供することは、実は簡単なことではありません。

インターネットに向けて公開される以上、単に情報を特定フォーマットに出力できるようにするだけではなく、顧客のデータを安心して送受信するためのセキュリティを伴う必要があります。また、アクセスが集中しても対応できるだけのスケーラビリティや、出力スピードを調整するスロットリングなどの技術的な調整・ノウハウも重要となります。

この点、クラウドサインではサービス提供初期からAPIを提供し、Salesforce・box・kintone などの大手クラウドサービスと連携を進め、長い間問題を発生させることなく運用し続けてきた実績があります。

また、APIを使ってサービスを連携させるためには、実装するエンジニアのためのAPIドキュメントやSandboxといった周辺環境の整備も重要な要素になってきます。クラウドサインのAPIは、この点についてもエンジニアのみなさまから具体的な評価をいただいています。

株式会社リブセンス エンジニア 白川 みちる様の事例紹介

APIがSwagger(API仕様を定義するフレームワーク)で公開されていたところを評価しました。エンジニアから見ても、クラウドサインが提供するAPIはシンプルなAPIで扱いやすいと思います。もう1社さんは、APIの作り込みがまだ未完成な状況であった一方で、クラウドサインは自由度が高く、将来の拡張も見込めたのが決定的なポイントになりました。

株式会社grooves エンジニア 徳富 太樹様の事例紹介

APIが提供されていて自社のサービスに組み込むことができるという点も弊社にとってクラウドサインを導入する大きな決め手になりました。(中略)クラウドサインのAPIは標準規格であるOpenAPIに基づいて設計されているので非常にわかりやすく、導入にも時間がかかりませんでした。仕様書もSwaggerHubでホストされており、プログラムを自動生成して軽く修正するだけで試せました。そのため、開発に要した期間も1〜2週間程度で済み、非常にスムーズに導入できました。

Hubbleとの連携からスタート

そして、今回のリーガルテックAPIエコシステムの第一弾として、Hubbleとの連携を発表しました。

契約書ワークスペースサービス「Hubble」
契約書ワークスペースサービス「Hubble」

Hubbleを開発する株式会社RUC様とは、クラウドサインも開発初期からその思想に共感し、SaaSリーガルテック企業の先駆者として、または法律に関わるサービスを提供する者としての視点から、製品フィードバックを通じコミュニケーションを続けてきました。弊メディアでも記事として取り上げた他、昨日のTHE BRIGDETechCrunchに掲載されるなど、すでに話題のリーガルテックサービスになりつつあります。

Hubbleが提供するGitHubライクな履歴管理を誰にでも使いやすくした契約書ワークスペースは、他社の契約書作成サービスはもちろんのこと、クラウドサインでも提供できていなかった先進的なものです。一方、クラウドサインからは、同社に対し弊社が持つ契約締結機能のみならずパートナーネットワーク・顧客基盤・ノウハウを、APIを軸に共有することができます。

今後も、リーガルテックAPIエコシステム構想にご賛同いただける多くの企業との連携を実現し、お客様に必要に応じ選択・連携していただくことで、さらなる顧客満足とUXの向上を実現できればと考えています。

画像: Tawanlubfah / PIXTA(ピクスタ)

(橋詰)

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