電子契約を全社導入するための7ステップ

投稿日: 最終更新日:

在宅勤務・テレワークを導入しようとしても、紙と印鑑による契約書への押印業務がデジタル化のボトルネックに。電子契約導入を1日でも早く・スムーズに運ぶために抑えるべき7つのステップについて解説します。

ステップ1 導入目的を確認する

まず最初に、紙と印鑑による契約と電子契約の違いを把握し、メリットとデメリットを比較しながら、自社における電子契約の導入目的を整理します。

上記表はビジネス法務2020年4月号の特集「電子契約のしくみと導入プロセス」にも登場する、実際の電子契約導入企業の声を参考に作成しています。

中でも、2020年4月現在の 新型コロナウイルスの被害拡大により、業務の完全デジタル化による在宅勤務・リモートワークの実現は最重要課題に なりました。

取引先にコスト負担や待ち時間を発生させることなくスムーズに契約が締結でき、またどこからでも締結済みの契約書にアクセスできる環境づくりは、今後の事業存続のためにますます重要になっていくはずです。

書籍情報

「ビジネス法務」2020年4月号
  • 著者:
  • 出版社:中央経済社
  • 出版年月:20200221

ステップ2 電子契約サービスを比較検討する

自社にとっての電子契約導入の目的を整理したら、その目線をもって各社の電子契約サービスを比較します。

このステップでは、インターネット上のサービス比較サイトがよく用いられます。もちろんご利用いただいて構わないのですが、電子契約サービスの事業者が自社製品に有利に評価した比較サイトをステルスで制作しているケースも少なくないため、情報の信頼性には注意が必要です。実在企業が実名かつ事実ベースで使用感を述べているサイトを参考に、最後はご自身の目で実際に試用版・デモ・紹介動画等で確認する ことをお勧めします。

なおクラウドサインは、ITサービス比較サイト「ITreview」の電子契約カテゴリーにおいて、実名ユーザーの皆様から継続的に高いご評価を頂戴しています。

https://www.itreview.jp/categories/e-sign 2020年4月1日最終アクセス

ステップ3 予算を確保する

採用可能性の高い電子契約サービスを絞り込んでいく過程で、およその年間利用料が計算できます。最大の山場である予算確保のステップです。

紙と印鑑による契約で発生し続ける人件費・印紙代・郵送代は、普段は目につきにくいコストですが、1通あたり約700円のコストがかかっています。

しかし、この数字をもってしても、電子契約サービス採用の予算を確保することは難しいという声を、総務・法務部門のお客様から耳にします。そこでおすすめしているのが、法務コストの削減という位置付けではなく、全社情報システムの投資予算として位置付ける という方法です(関連記事:リーガルテック投資のための予算を確保する方法)。

特に近年、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」を旗印に、情報のデジタル化のための予算をシステム部門が大枠で確保しているケースが少なくありません。情報システム部門をうまく巻き込み、十分な予算を確保しましょう。

ステップ4 押印申請フローを整備する

さて、このステップは実務的な整理です。これまで紙を回付して申請していた押印手続きを、電子契約にも整合させていきます。

一般的な電子契約サービスでは、押印申請の回覧・承認フローを電子化できる仕組みを持っています。クラウドサインのビジネスプランでは、特定のアカウントのユーザーを経由しなければ相手方に送信できない承認機能や、高度な管理機能も備えています。

紙の申請書を前提に設計されていた申請フローは、そのまま電子に移し替えるのではなく、契約の決裁者と監督責任者を改めて見直すこともポイントです。

特に、在宅勤務・テレワークを前提とした場合、決裁権限の移譲と細分化 が重要となります。オフィスの中では実現可能だった「暗黙の了解」「あうんの呼吸」や「事後承認」を前提とした曖昧な権限設定では、決裁に紐づいた業務がスタックしたり、逆に無権代理の誘発が懸念されます。

また、電子契約を全社導入する際に、紙の契約書の押印申請を電子契約の承認フローに統合 してしまう方法もあります。

クラウドサインをご利用いただくネスレ日本株式会社様では、この方法で全社で電子契約を導入された結果、月平均40時間以上の手間を削減。あわせて、紙・電子を問わないシームレスな契約管理も実現されています。

ステップ5 社内規程を整備する

事務的ですが骨の折れる作業の一つに、社内規程の変更という仕事があります。電子契約の導入にあたっては、押印に関する規程の修正と、電子取引のデータの真実性を確保するための規程の新設をおすすめしています。

まず必要なのが、電子契約の署名権限を定める規程 です。もっとも簡便な整備の方法として、多くの押印規程や印章管理に押印手続きの例外として定められている手書き署名の手続きに関する権限を電子署名にも広げる、というアイデアがあります。

また、電子帳簿保存法10条(および同法施行規則8条1項1号・3条5項2号ロ)により、電子取引の記録を紙に印刷せずに済むようにするためには、

のうち、いずれかが必要となります。クラウドサインは認定タイムスタンプを付与していますが、それ以外の(eMailや他のツールによる)電子取引も予定するならば、データの訂正及び削除を制限する規程 を定めておく必要が出てきます。

以下2つ、このアイデアに基づいて作成したWord版の社内規程サンプルを、無償で公開いたします。ご参考いただければと思います。

(サンプル)電子契約の署名権限を定める規程
(サンプル)データの訂正及び削除を制限する規程

ステップ6 導入稟議を起案する

いよいよ大詰め、導入のための社内稟議です。

ここまでのステップで、メリデメの検討、製品比較、予算確保、押印フロー・社内規程が整備され、稟議に必要な情報はすべて揃いました。あとはこれらを要約し、相見積もりの証拠を付けて、稟議を起案するだけです。

忙しい決裁者には、電子契約サービスの細かい仕様を自ら確認する時間はありません。それでもスムーズに意思決定していただくための有効な武器として、同業他社または隣接業種の導入事例 があります。

「XYZ社も、すでにこの電子契約サービスを導入済みです。この導入事例をご覧ください」

と、具体的な他社導入事例を稟議参考資料として添えることができれば、決裁者も安心して首をタテに振ることができます。

Web上でも豊富な導入事例を公開するクラウドサインの強みは、このようなところでもお役に立てると思います。

ステップ7 全社アナウンスを実施する

管理部門にとって緊張する瞬間が、紙の契約書から電子契約へと切り替えることを全社にアナウンスする タイミングではないかと思います。

採用するシステムの操作難易度によっては、契約業務に関わる部署の担当者を集め、勉強会形式で実際の操作を説明し触れていただく機会を設けてもよいでしょう。

クラウドサインは、誰もがかんたんに迷うことなく操作できるユーザーインターフェースが特徴です。操作方法等に関するFAQ検索システムや気軽に問い合わせできるチャットサポートや、従業員規模数千人を抱える大企業をサポートした経験をもつ専門チームが有償でオンボーディング(伴走・サポート)するサービスも提供しています。

在宅勤務・テレワークを推進するにあたり、押印業務がボトルネックとなっているというご相談は日に日に増えています。大きな組織であればこそ、1日も早く契約のデジタル化を完了させておくことが、貴社のBCP(Business Continuity Plan, 事業継続計画)を盤石にし、事業存続に大きく貢献するものと考えます。

あらためて、クラウド型電子契約のご導入をご検討ください。

契約のデジタル化に関するお役立ち資料はこちら