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文書管理システム比較 比較ポイントとおすすめサービス7選を徹底解説

結論

文書管理システムを比較する際は、検索性・権限管理・法令対応・操作性・ワークフロー・外部連携・料金という7つの基準で自社の課題を整理することが重要です。検索性重視か、統制強化か、契約期限管理かなど目的を明確にしたうえで候補を絞り込み、無料トライアルで現場に定着するかを確認して選ぶことをおすすめします。

社内文書、契約書、規程、請求書といったあらゆる文書を個人のパソコンやファイルサーバーだけで管理していると、最新版が分からない、必要な資料を探せない、権限が曖昧になるといった問題が起こりがちです。

文書管理システムは、保存、検索、共有、承認、権限管理を一元化し、業務効率化と内部統制を支える仕組みです。

この記事では、文書管理システムの種類や比較ポイント、主なサービスの特徴、導入時の注意点を解説します。

文書管理システムとは

まず、文書管理システムの役割と種類を確認します。

文書管理システムとは

文書管理システムとは、企業が作成・取得する文書を電子的に保管し、必要なときに検索、共有、承認、廃棄できるよう管理する仕組みです。単なる保管場所ではなく、誰が閲覧・編集できるか、どれが正式版か、保存期限をどう扱うかまで管理できます。

文書管理システムに関してはこちらの記事でも詳しく紹介しているので、気になる方は合わせてご確認ください。

文書管理システムの種類

文書管理システムには、手軽に始めやすいクラウドストレージ型や、社内の情報共有・業務効率化につながる複数機能を提供するグループウェア型、承認や監査対応を重視した文書管理特化型など、さまざまな種類があります。

既存のグループウェアを活用するか、契約書や証憑など重要文書に特化した仕組みを導入するかは、管理対象とリスクで判断するとよいでしょう。

【比較表1:文書管理システムの種類】

種類 代表的なサービス 特徴
クラウドストレージ型 Google Drive、Dropbox 無料プランもあり、導入しやすい
グループウェア型 Microsoft SharePoint、
eValueシリーズ
社内共有との相性がよい
文書管理特化型 DocuWorks、
楽々Document Plus
紙文書の電子化に強い、
法対応・内部統制・監査対応に強い
その他特化型
(契約書管理システムなど)
クラウドサイン カンリ 特定の文書(契約書など)の
法対応・管理・保管に強い

文書管理システムの比較で失敗しない7つの選定ポイント

文書管理システムを比較する際は、以下7つのポイントを基準に、自社の業務に合うかを確認すると失敗しにくくなります。

【比較表2:文書管理システムの比較ポイント一覧】

比較項目 確認ポイント とくに重視すべき
企業・部署
検索性 ファイル名以外でも全文検索できるか 全企業
セキュリティ アクセス権限やログ管理ができるか 中堅・大企業
法令対応 電子帳簿保存法や内部統制に対応しているか 法務・経理部門
操作性 現場担当者でも使いやすいか 全企業
ワークフロー 承認・申請業務を効率化できるか 管理部門
連携性 Microsoft 365やGoogle Workspaceと
連携できるか
DX推進企業
料金 初期費用・月額費用は予算内におさまるか 全企業

検索性の高さ

文書管理でもっとも使われる機能は「検索」です。ファイル名だけでなく、本文、文書属性、取引先名、契約終了日、作成部門などで探せると、担当者の記憶に頼らず必要な文書へたどり着けます。

さらに、紙文書を扱うことが多い企業の場合はOCR検索(※)機能があるかどうかも確認しましょう。

※OCR検索とは、紙の書類や画像の中にある文字をコンピューターで読み取れる文字データに変換し、パソコンやスマホでキーワードを探せるようにする技術やその仕組みのことを指します。

権限管理・セキュリティ機能

契約書や人事資料は、単に保存場所を分けるだけでは不十分です。部署、役職、案件単位で閲覧・編集・ダウンロードを制御できるか、外部共有を制限できるか、操作ログを追えるかを確認しましょう。

電子帳簿保存法などの法令対応

請求書、領収書、契約書など税務関係の電子取引データを扱う際は、電子帳簿保存法への対応が必要です。国税庁は真実性と可視性の確保を求めており、検索機能、見読可能性、訂正削除防止やタイムスタンプといった機能があるかどうかが確認ポイントになります。

電子帳簿保存法や、電帳法に対応した文書管理システムの選び方については、以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

ワークフロー・承認機能

規程改定、稟議、契約書レビューといったシーンでは、承認前の文書と正式版を分けたり複数の関係者間を行き来させたりする必要があります。

文書管理システムそのものにワークフロー機能があるか、あるいは外部のワークフローシステムと連携できる機能があれば、申請、承認、差し戻しといった社内稟議もシームレスに実現でき、業務効率が格段にアップします。

他システムとの連携性

文書管理は、電子契約、会計システム、販売管理システム、グループウェア、チャットツールなど周辺業務の関連システムと連携することでより効果が高まります。

文書管理システムの導入時にいきなり複数のシステムと連携させるというよりは、将来的な連携を見据えてできるだけ連携性の高いシステムを選定するようにしましょう。

操作性・定着しやすさ

高機能でも、登録や検索が面倒だと使われなくなります。入力項目が多すぎないか、画面が分かりやすいか、外出先でも利用できるかを、実際の文書で確認します。現場担当者が迷わず使えることが定着の前提です。

料金体系と運用コスト

料金比較では、月額費用だけでなく、初期設定、データ移行、管理者教育、保守、容量追加、オプションを含めて考慮する必要があります。特にワークフロー、監査ログ、AI-OCR、外部連携は追加費用になりやすいため、見積もり時に確認しましょう。

おすすめの文書管理システム7選を徹底比較

国内でとくに流通している主な文書管理システムを7つピックアップし、比較します。

なお、電子帳簿保存法への対応については公式情報でわかる範囲で紹介しますが、実際には製品の性能だけでなく保存する書類の種類や社内規程、運用方法によっても判断が変わります。ベンダーや専門家へ相談しながら導入を進めましょう。

【比較表3:おすすめ文書管理システム比較表】

サービス タイプ 検索性 ワークフロー
機能
電帳法対応 おすすめ企業
Google Drive クラウド
ストレージ
共有と検索に
強く、共有ドラ
イブも利用可能
承認専用では
なく運用で補完
要確認 Google Work
space利用企業
Dropbox Basic クラウド
ストレージ
保存と共有が中心。
Basicは2GB
承認機能は限定的 要確認 小規模利用、
社外共有の試行
Microsoft
SharePoint
グループウェア ファイル名だけでなく
全文検索対応
Power Automate
等で設計可能
要確認 OfficeやTeams
利用企業
eValueシリーズ グループウェア 属性検索、版管理、
権限管理に対応
ワークフローと
連携可能
対応運用を公式
に案内
稟議、規程、
ISO文書管理
DocuWorks 文書管理特化型 OCRや文書属性
検索に対応
紙文書の電子化
が中心
関連ソリューション
含め要確認
紙文書が多い企業
楽々Document Plus 文書管理特化型 全文検索、属性検索、
スペルミスや短縮
表現でも検索できる
「あいまい検索」
対応
登録した文書に
電子承認のプロ
セスを設定可能
「スキャナ保存」
「電子取引」に
必要な機能を網羅
中堅〜大企業、
紙文書が多い企業
クラウドサイン カンリ 契約書管理特化型 契約書全文や条項、
取引先名など
あらゆる条件で
検索可能
あり
アドバンスト
プランの契約が
必要
「電子取引」の検索
要件に対応
契約台帳の作成や、
契約書の期限管理
を効率化したい
企業

Google Drive

Google Driveは、オンラインでファイルを保存、共有し、共同編集しやすいクラウドストレージです。Google Workspace利用企業なら始めやすく、共有ドライブにより組織単位でファイルを管理できます。一方、厳密な承認や保存年限管理は、運用設計や他ツールとの組み合わせを確認しましょう。

Dropbox Basic

Dropbox Basicは、2GBの無料ストレージから始められるクラウドストレージです。リンク共有が分かりやすく、社外とのファイル受け渡しや小規模チームに向いています。全社統制、管理者機能、容量、ファイルの復元期間の長さを重視するなら、企業向けの有料プランも検討しましょう。

Microsoft SharePoint

Microsoft SharePointは、クラウドストレージ機能を含む、企業向けの情報共有・業務プラットフォームです。ExcelやWordなど他のofficeツールと連携し、SharePoint上でファイルの編集や共有を行うことができます。部署やプロジェクトごとのポータルサイトを作成できる機能などもあり、単なるクラウドストレージよりも広範に活用できます。Officeを日常利用する企業では、ツールを増やさず始めやすい点が強みです。

DocuWorks

DocuWorksは、PC上に電子の机を再現する「DocuWorks Desk」と、文書を閲覧・編集する「DocuWorks Viewer」を中心としたソフトウェアです。紙に近い感覚で文書を束ねる、付箋を付ける、閲覧する業務に向いており、スキャン文書や帳票を扱う現場に適しています。

eValueシリーズ

eValueシリーズは、ドキュメント管理、ワークフロー、スケジューラ、コミュニケーションを組み合わせられる統合型グループウェアです。申請書PDFや添付ファイルの自動保存、ISO文書の申請・承認から配布までの電子化など、社内統制を意識した運用に向いています。

楽々Document Plus

楽々Document Plusは、住友電工情報システムが提供する国産の文書管理システムです。契約書・社内規定・ISO文書・図面まで幅広い文書を一元管理でき、導入形態はクラウド・オンプレミスから選択できます。複合機のスキャン機能と連携した紙文書の電子化に強みがあり、スキャンするだけでOCR処理が施され、全文検索の対象になるため、紙文書が多い企業でも効率的にペーパーレス化を進められます。

クラウドサイン カンリ

クラウドサイン カンリは、国内シェアNo.1(※)の電子契約サービス「クラウドサイン」が提供する契約書管理特化型のシステムです。AIによる契約書の自動読み取り機能があり、契約書管理台帳を自動で作成できます。複数階層でのフォルダ管理や、部門ごとのアクセス制御にも強みがあります。クラウドサインを導入している企業であれば、締結から保管・管理までシームレスに自動化でき、契約業務の属人化解消やGoogleスプレッドシート・Notionなどからの脱却を目指す企業に特におすすめです。

よくある質問(FAQ)

文書管理システムの比較・検討時によくある疑問に回答します。

Q. 文書管理システムの料金相場はどれくらいですか?

A. 料金は、無料のクラウドストレージから、ユーザー課金型、容量課金型、個別見積もり型まで幅があります。比較時は、初期費用、月額費用、容量、オプション、移行作業、保守費を含めて確認しましょう。

Q. 無料で利用できる文書管理システムはありますか?

A. Google DriveやDropbox Basicなど、無料または低コストで始められるサービスはあります。ただし、容量、管理者機能、監査ログ、権限管理、サポートには制限があるため、全社利用や重要文書管理には有料プランも検討が必要です。

Q. 電子帳簿保存法に対応したシステムを選ぶべきですか?

A. 請求書、領収書、契約書などの電子取引データを保存するときは、電子帳簿保存法の要件を満たせるか確認すべきです。対象文書、保存方法、検索項目、訂正削除防止、社内規程を含めて判断しましょう。

Q. 中小企業でも導入するメリットはありますか?

A. 中小企業でも、文書管理システムの導入により、文書を探す時間の削減、属人化の解消、退職時の引き継ぎ、取引先との共有効率化などが実現可能です。まずは重要度の高い契約書、請求書、規程から始めると効果を確認しやすくなります。

Q. 契約書管理システムとの違いは何ですか?

A. 文書管理システムは、社内文書、規程、帳票、図面、請求書などを広く扱います。一方、契約書管理システムは、契約書の台帳化、契約期限、更新管理、関連契約の紐づけなど契約書の管理に特化しており、電子契約との連携もしやすい点が違いです。

まとめ

文書管理システムは、単にファイルを保管するためのツールではなく、検索性、権限管理、法令対応、承認、他システム連携を通じて、企業の文書管理業務を安定させる基盤です。

システムを比較する際は、Google DriveやDropboxのように導入しやすいサービス、Microsoft SharePointやeValueのように日常業務と一体化しやすいサービス、DocuWorksや楽々Document Plusのように紙文書や統制に強いサービス、クラウドサイン カンリのように契約書管理に特化したシステムを目的別に見極めることが大切です。

まずは自社の課題を整理し、比較表と無料トライアルを活用して、現場に定着する仕組みを選びましょう。

なお、クラウドサインでは文書管理に役立つ資料も無料でご提供しています。気になる方は以下フォームからダウンロードください。

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この記事を書いたライター

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橋爪兼続

ライトハウスコンサルタント代表

2013年海上保安大学校本科第Ⅲ群(情報通信課程)卒業。巡視船主任通信士を歴任し、退職後、大手私鉄の鉄道運行の基幹システムの保守に従事。一般社団法人情報処理安全確保支援士会の前身団体である情報処理安全確保支援士会の発起人。情報処理安全確保支援士(第000049号)。

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