これからの100年、新しい契約のかたち。

電子契約の運用ノウハウ

複数の相手方に書類をまとめて送ることができるクラウドサインの「一括送信機能」とは?大量送信の手間を削減する方法を解説

「来月の入社者20名分の雇用契約書、また1件ずつ送らないと」
「取引先50社へ、同じ発注書を今日中に送付しなきゃいけない」
「法改正で全従業員と再合意が必要。何百件もどうやって回そう」

人事・総務・営業・法務など、契約書の発行・送付を担う方なら、こうした“大量送付”の場面で一度はため息をついた経験があるのではないでしょうか。

1件ずつ宛先を入力し、ファイルを添付し、送信ボタンを押すという一見シンプルな作業も、件数が数十・数百と増えれば、半日、ときには丸一日が消えていきます。しかも、宛名の取り違えやファイルの添付ミスといった「ヒューマンエラーのリスク」は、件数に比例して膨らんでいきます。

その悩みを根本から解決するのが、電子契約サービス「クラウドサイン」の 「一括送信機能」 です。

「一括送信機能」を使うことで大量の契約書送付に追われる毎日がどう変わるのか、本記事を読み終えるころには、その具体的なイメージがつかめているはずです。ぜひ業務効率化のヒントにしていただければ幸いです。

<この記事のポイントまとめ>

  • 一括送信機能とは:電子契約サービス「クラウドサイン」の有料プランに搭載の「リストをアップロードするだけで、宛先ごとの契約書を一度に送れる」機能
  • 一括送信機能を利用するメリット:宛先・契約条件をCSVで一元管理するため、コピペや入力ミス・誤送信を仕組みごと防止。件数が増えても送信操作の手間はほとんど変わらない。
  • 活用シーン:入社時の雇用契約、法改正に伴う一括合意、毎月の発注書などで活躍。無料プランの「1件ずつ手動」に限界を感じたら、一括送信機能を含む有料プランへのステップアップで、大きな時間創出が可能になる。

クラウドサインの「一括送信機能」とは?

一括送信機能とは 「CSVで作成した宛先リストをまとめてアップロードするだけで、相手ごとに最適化された契約書を一度に送れる機能」 です。

【一括送信機能のイメージ】

これまでは相手方の人数分1件ずつ手作業で行っていた送付作業を次のような流れに置き換えることで、1回の操作に完結することができます。

  • 宛先情報(氏名・メールアドレス・金額・契約条件など)をCSVファイルのリストにまとめる
  • リストをクラウドサインにアップロードする
  • 各宛先に対し、個別の内容を反映した契約書がまとめて送信される

ここでのポイントは、「全員に同じ書類を一斉送信する(メルマガのような一斉配信)」のではないということです。一括送信機能では、宛先リストの行ごとに記載された情報をもとに、「Aさんには Aさん宛ての契約書を、Bさんには Bさん宛ての契約書を」 と、宛先ごとに中身を差し替えながら一度に送ることができます。

つまり、「個別対応の丁寧さ」と「一斉処理のスピード」を両立できるという点が一括送信機能の本質的な価値とも言えるでしょう。

補足:無料プランとの違い
クラウドサインは無料プラン(フリープラン)でも電子契約の基本的な送付が可能です。ただし無料プランの範囲では、契約書は基本的に1件ずつ手動で送付する運用になります。「まとめて効率的に送りたい」というニーズが出てきたタイミングこそ、一括送信機能を含む有料プランへのステップアップを検討する好機です。

【Before / After】一括送信機能で解決できる「よくある業務の課題」

複数の宛先に書類を送付する際は、さまざまな課題が発生します。ここでは一括送信機能でどのように解決できるのか、クラウドサインの導入前後を比較して整理します。

Before:手動で1件ずつ送付している場合の課題

手作業での大量送付には、見過ごせない3つの課題があります。

  • ① とにかく時間がかかる 1件あたりの送付に数分かかるとして、100件なら単純計算で数時間。確認や修正を含めれば、半日〜1日仕事になることも珍しくありません。
  • ② ヒューマンエラーのリスクが高い 「Aさん宛ての契約書をBさんに送ってしまった」「宛名や金額をコピペで間違えた」——件数が増えるほど、こうした誤送信・入力ミスの確率は上がります。契約書という性質上、ミスは信頼問題にも直結します。
  • ③ 担当者に負荷とストレスが集中する 単調な作業の繰り返しは集中力を奪い、本来注力すべき業務(採用面談、取引先との折衝、法務チェックなど)の時間を圧迫します。

After:一括送信機能を使うことで手作業の課題が解決

クラウドサインの一括送信機能を使うことで、Beforeでご紹介した手作業における課題が解決できます。

  • 作業時間が劇的に短縮:CSVファイルの準備さえ整えば、送信そのものはまとめて完了。「1件ずつ数時間」かかっていた作業が、ぐっと短い時間で終わるイメージです。
  • ミスの発生源そのものを削減:宛先と契約内容をリスト(CSVファイル)で一元管理するため、1件ずつの手入力やコピペが不要になります。ミスが起こりやすい工程を仕組みごと取り除く効果があります。
  • 担当者がコア業務に集中できる:単純作業から解放されることで、人にしかできない判断や対応に時間を使えるようになります。

【ユースケース】「一括送信機能」が活躍する場面は?

一括送信機能は「同じような書類を・多くの相手に・決まったタイミングで送る」場面で威力を発揮します。ここでは、実際にどのような場面で一括送信機能が役立つのか、具体的なユースケースを3つご紹介します。

  • ユースケース①:「入社シーズンは雇用契約や労働条件通知書の送付で毎年パンク…」数十名分の契約を一気に発行し、採用業務を加速
  • ユースケース②:「法改正で全従業員と再合意が必要…」数百件の同意取得をまとめて完了し、対応漏れをゼロに
  • ユースケース③:「毎月の発注書や更新契約が、終わらない定例作業に…」反復する送付を仕組み化し、コア業務に時間を取り戻す

「まさに今、大量の書類準備に頭を悩ませている」という方は、ご自身の業務に置き換えてイメージしてみてください。

ユースケース①:「入社シーズンは雇用契約や労働条件通知書の送付で毎年パンク…」数十名分の契約を一気に発行し、採用業務を加速

新卒の一括入社や中途採用が重なる時期。入社者ひとりひとりに対して、氏名・配属部署・給与・入社日などを書き換えながら雇用契約書や労働条件通知書を1件ずつ作成・送付していくと、それだけで何時間も溶けてしまいます。しかも、契約条件の転記ミスや宛先の取り違えは、入社者との信頼に関わる重大なミスになりかねません。

一括送信機能なら、雇用契約書や労働条件通知書をテンプレート化し、入社者の情報をまとめたCSVをアップロードするだけ。「Aさんには Aさんの条件で、Bさんには Bさんの条件で」 と、宛先ごとに内容を差し替えた契約書を一斉に送付できます。採用人数が増えても作業量はほとんど変わらないため、繁忙期ほど効果を実感できます。

ユースケース②:「法改正で全従業員と再合意が必要…」数百件の同意取得をまとめて完了し、対応漏れをゼロに

就業規則の改定や法改正への対応で、全従業員や全取引先から改めて同意・締結を得なければならないケースです。対象者が数十・数百になると、「誰に送ったか」「誰がまだ締結していないか」を把握するだけでも一苦労で、送り忘れや二重送付も起こりがちです。

近年は、契約・書面の取り交わしに影響する法改正が相次いでいます。いずれも「多くの取引先・従業員と、改めて書面を締結し直す/新しい様式で交付する」必要が生じやすく、一括送信機能と相性のよい場面です。

【一括送信機能の効果を発揮するケース(法改正)の例】

  • 下請法の改正(通称「取適法」):取引条件の明示や書面交付のルールが見直され、多数の取引先へ発注書面などを正しく交付・取り交わす運用が求められます。
    → 詳しくは「取適法(下請法改正)」の解説記事をご覧ください。
  • 新リース会計基準:原則としてすべてのリースを資産・負債に計上する方針へ移行するため、社内に点在するリース契約の棚卸し・整備が必要になります。関連契約の再締結や覚書の送付が大量に発生し得ます。
    → 詳しくは「新リース会計基準」の解説記事をご覧ください。
  • 労働条件明示ルールの改正(2024年4月〜):雇用契約書・労働条件通知書に新たな明示事項が加わり、新規採用時や契約更新時に、全従業員分の書面を新しい様式で取り交わす必要があります。
    → 詳しくは「2024年の労働条件明示ルール改正」の解説記事をご覧ください。

こうした「全社・全取引先を対象に、一斉に締結し直す・交付し直す」対応こそ、一括送信機能の出番です。

一括送信機能では、対象者リストをCSVで用意して一斉に送付できるうえ、誰に・何を送ったかがリストとして残るため、送付・締結状況の管理がしやすくなります。「大量の相手に、確実に、漏れなく」届けたい場面でこそ、その真価を発揮します。

ユースケース③:「毎月の発注書や更新契約が、終わらない定例作業に…」反復する送付を仕組み化し、コア業務に時間を取り戻す

毎月の発注書送付、四半期ごとの業務委託契約の更新、取引先ごとのNDA締結といったケースです。「同じような書類を・決まった相手に・定期的に送る」という反復作業の件数が積み上がるほど担当者の時間は奪われます。

一括送信機能を使えば、一度整えた宛先リストを使い回しながら、定期的な送付作業をまとめて完了できます。単純な繰り返し作業を仕組み化することで、担当者は見積り交渉や与信チェックといった、人にしかできない業務に時間を振り向けられるようになります。

また、受信者(送付先)側は、届いたメールからPC・スマートフォンのどちらでも内容を確認・締結できます。送る側の効率化はもちろん、相手にとっても手間が少ないのが電子契約の利点です。

一括送信機能のメリットと効果を最大化するポイント

ここでは、一括送信機能がもたらすメリットを整理し、その効果を最大限に引き出すコツをご紹介します。

メリット1:手作業の手間を“仕組み”で削減できる

最大の価値は「件数が増えても作業の手間がほとんど変わらない」 点にあります。手動送付は件数に比例して工数が増えますが、一括送信ならリスト(CSVファイル)を用意するだけ。10件でも100件でも、送信操作そのものは基本的に変わりません。件数が多い業務ほど、削減できる時間のインパクトは大きくなります。

なお、クラウドサインでは、1回(1つのCSVファイル)で一括送信できる上限は5,000件です。また、アップロードできるPDFファイルの容量は、1ファイルあたり最大50MB、1つの書類合計で最大200MB(ファイル数最大100件)まで対応しています。大容量の契約書類でも安心してお使いいただけます。

メリット2:CSV連携による誤送信・入力ミスの防止

宛先や契約条件をリスト(CSV)で一元管理できるため、送付のたびに手入力する必要がなくなります。

  • 事前にリストをダブルチェックすれば、送信前にまとめて内容を確認できる
  • コピペや打ち間違いといった、繰り返し作業特有のミスを構造的に防げる
  • 「誰に・何を送ったか」がリストとして残るため、送付状況の管理・記録もしやすい

「送ってから間違いに気づく」のではなく、「送る前にまとめて確認する」運用に変えられるのが、品質面の大きなメリットです。

利用上の注意点
クラウドサインでは、書類送信(第一署名者への送信)が実行された時点で送信費用(件数分の従量料金)が発生し、後から送信を取り消した場合でも費用はかかります。また、送信後にまとめて一括で送信を取り消すことはできず、1件ずつ個別に取り消す必要があるため、送信前の確認作業をしっかりと行いましょう。

メリット3:有料プランなら、効率化の恩恵は一括送信だけにとどまらない

一括送信機能はクラウドサインの有料プランで提供している機能です。そのため、フリープランの方がこの機能を使うためには、有料プランに移行する必要があります。

有料プランへ移行する価値は、この機能単体に限らず、一例として下記のような機能が使えるようになるメリットがあります※。

  • 組織・ユーザー管理:部署やチームごとの権限設定、利用状況の可視化など、組織での運用に適した管理機能
  • セキュリティ・ガバナンスの強化:アクセス管理や監査の観点での機能拡充
  • テンプレート作成・管理:繰り返し使う書類の効率化をさらに後押し

「大量送付を楽にしたい」という入口から検討を始めると、結果として組織全体の契約業務がまるごと効率化・標準化される——これが有料プランへステップアップする本当の価値です。

なお、フリープランから有料プランにアップグレードすることでどのような業務改善ができるようになるのか知りたい方は下記資料をダウンロードしてご一読ください(無料)。

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※利用できる機能の範囲はプランによって異なります。最新の機能一覧・料金は公式サイトの「料金プラン」をご確認ください。

一括送信機能の基本的な使い方・流れ

「便利そうだけど、設定が難しそう」と感じる方もご安心ください。一括送信は、大きく分けると3ステップで完結します。

STEP 1. テンプレートを準備する

まず、繰り返し使う契約書(雇用契約書・発注書・NDAなど)をテンプレート化しておきます。氏名や金額など、宛先ごとに変わる部分を差し込み項目として設定しておくのがポイントです。

STEP 2. 宛先リスト(CSV)を作成・アップロードする

送付先の情報(氏名・メールアドレス・金額・契約条件など)を、所定のフォーマットに沿ってCSVファイルにまとめます。あとは、そのリストをクラウドサインにアップロードするだけです※。

※CSVテンプレートの1行目にあるヘッダー(項目名)を変更したり削除したりすると、アップロード時に読み込みエラーが発生します(列の順番を入れ替えることは可能です)。情報を入力する際は、項目名を編集せずそのままお使いください。

※一括送信機能では、現在「送信時メールへの個別メッセージ(添え書き)の追加」には対応しておりません。宛先ごとに添え書きを変えることはできませんのでご注意ください。

STEP 3. 内容を確認して、まとめて送信する

CSVファイルのアップロードが完了すると自動で帳票が作成され、宛先および入力項目が確認できます。各宛先への内容が正しく反映されているかを画面上で確認し、問題なければまとめて送信します。送信前のまとめて確認ができるので、最後のひと手間が安心につながります。

なお、クラウドサインにおいて、万が一送信した後に書類の不備が見つかった場合、一括でまとめて取り消す(却下する)ことはシステム上できません。1件ずつ個別に取り消し手続きを行う必要があるため、この送信前の確認はミスを防ぐための最後の砦として重要な作業となります。

詳しい操作手順はクラウドサイン公式ヘルプページへ

実際のCSVフォーマットや画面の操作手順は、クラウドサインの公式ヘルプページにある「一括送信機能を使って書類を送信する」に最新の情報が掲載されています。本記事はあくまで「何ができるか・どう楽になるか」を掴んでいただくためのガイドです。設定時は公式ヘルプとあわせてご利用ください。

▼クラウドサインの一括送信機能に関する解説動画

まとめ:有料プランで、業務効率化を次のステージへ

契約書の大量送付は、多くの担当者が頭を抱えながらも「そういうもの」と諦めてしまいがちな業務です。しかし、クラウドサインの一括送信機能を使えば、その当たり前は変えられます。

  • 1件ずつの手作業から解放され、作業時間を大幅に短縮できる
  • CSV連携で誤送信・入力ミスを構造的に防止できる
  • 入社手続き・法改正対応・定期送付など、多くの実務シーンで効果を発揮する

そして忘れてはならないのが、無料プランから有料プランへステップアップし、単純作業をなくしていくことで、時間創出が現実になるという点です。無料プランで「1件ずつ手動」の限界を感じているなら、それは効率化への投資を検討すべきサインかもしれません。手作業に費やしていた時間を、本来注力すべきコア業務へ振り向けてみませんか。

「自社の業務にどれくらい効果がありそうか、もっと詳しく知りたい」、そう感じた方はぜひ当社にご相談ください。大量送付の悩みを“当たり前”で終わらせず、効率化への第一歩を踏み出しましょう。

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この記事を書いたライター

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弁護士ドットコム クラウドサインブログ編集部

電子契約サービス「クラウドサイン」を運営する、弁護士ドットコム株式会社の編集部です。電子契約・電子署名法・電子帳簿保存法のほか、契約管理、契約審査・レビュー、AIを活用した法務業務の効率化について解説しています。法令の解釈にかかわる記事で弁護士等の専門家による監修を受けている記事には、記事末に監修者名を表示しています。

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