電子契約を導入する際の課題と注意点とは? 電子契約が普及してきた背景も解説

当記事では電子契約を導入する際におさえておくべき課題と注意点を詳しく解説します。電子契約の導入を検討している方は参考にしてみてください。
なお、クラウドサインでは電子契約を導入する前に知っておきたいデメリットや解決法・対処法を詳しく解説した資料「電子契約のデメリットとその解決策・対処法」をご用意しています。電子契約の導入を検討中の方は以下のリンクからダウンロードしてご活用ください。
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クラウドサインでは電子契約を導入する前に知っておきたいデメリットや解決法・対処法を詳しく解説した「電子契約のデメリットとその解決策・対処法」をご用意しました。電子契約の導入を検討中の方はダウンロードしてご活用ください。
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電子契約の導入が増加している背景とは
電子契約を導入する企業が増加している背景として挙げられるのが2020年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により進められたテレワーク推進です。それまで日本の商習慣を支えてきた「ハンコ文化」から脱する動きを政府が呼びかけたことで、紙の書類を電子化できる電子契約への注目度が一気に高まりました。
クラウド型電子契約の法的有効性が不明確であった電子署名法について、政府がその有効性を認める新たな解釈を2020年7月・9月に発信したことにより、電子契約の普及に必要な法的環境が整ったことも後押しになりました。

このように押印にこだわる商習慣を見直す働きかけを政府自ら行ったことで、行政だけでなく民間企業における押印業務の見直しに機運が高まり、電子契約の導入は波及的に進んでいます。
電子契約を導入する際におさえておくべき課題
電子契約の導入を検討している方は、社内への導入を円滑に進めていくために導入時の課題を押さえておきましょう。
【電子契約を導入する際におさえておくべき主な課題】
- 導入するサービスのセキュリティ対策を確認する必要がある
- 社内に周知し運用体制を整える必要がある
- 電子化できない契約類型がごく一部存在する
なお、電子契約を導入する具体的な手順は「電子契約を全社導入するための7ステップ—事前準備と導入プロセスの注意点」で詳しく解説しているので、導入の進め方を確認しておきたい方はあわせてご覧ください。
導入するサービスのセキュリティ対策を確認する必要がある
電子契約を導入する際には、導入予定のサービスにセキュリティ対策が十分に施されているか確認する必要があります。セキュリティ対策が不十分だった場合は不正アクセスなどの情報漏洩による事故が起こりうるためです。
たとえば、電子契約では電子署名を施した電子書類をサーバ上に保管するため、サーバへの不正アクセスによるハッカーの侵入や内部者の情報持ち出しが生じる可能性があります。そこで、電子契約を提供するサービス会社各社はセキュリティ面のリスクにそなえてさまざまな対策を講じています。
当社が提供するクラウド型の電子契約サービス「クラウドサイン」を例にとると、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度である「ISMAP」に電子契約SaaSとしてはじめて登録されており、政府が求めるセキュリティ要求を満たすことでセキュリティ面の対策をとっています。
電子契約を導入する際には導入予定のサービスに講じられているセキュリティ対策を十分に調査した上でサービスを比較検討しましょう。
社内に周知し運用体制を整える必要がある
電子契約サービスを導入する場合には、導入することを社内に周知し、導入後の運用体制を整える必要があります。ただ電子契約を導入しただけでは実際の利用にはつながらず、社内での電子契約の利用が浸透しない可能性があるためです。
たとえば、社員が電子契約の操作方法を理解しておらず契約の電子化を敬遠してしまう場合には、利用推進の担当者から具体的な利用方法をレクチャーし、電子契約を試してもらう機会を設けるのも社内の理解を促進する手段のひとつです。
電子契約サービスを比較検討している方は、実際の運用や利用促進までサポートしてくれるかどうかを加味して選定を進めるのがよいでしょう。
なお、運用体制の整備の一貫として従来の「印章管理規程」を電子署名を管理するための規程に更新する必要もあるため、利用推進を担当している方は「電子署名管理規程」を作成する準備も進めておきましょう。
電子署名管理規程を定める必要がある
運用体制の整備内容のひとつとして「電子署名管理規程」の制定が挙げられます。電子署名管理規程とは電子署名の運用ルールを文書化したものです。この規程を定めることで電子署名をおこなうアカウントの管理者や権限者が明確になり、電子契約を社内で運用していく際に関係者が共通認識を持つことにもつながります。
また万が一訴訟等で電子署名の真正性が争われる場合、電子署名が適正な権限者によって運用されていたのかを客観的に立証できる裏付けとしても電子署名管理規程が役立ちます。
電子契約の導入に向けて社内規程の準備を進める予定の方は「電子契約運用のための電子署名管理規程とは?作成方法やサンプルも紹介」もご覧ください。電子契約の運用に活用できる印章等管理規程のサンプルWordファイルもダウンロード可能です。
電子化できない契約書・電子化する際に相手方の承諾が必要な契約書が存在する
電子署名法、IT書面一括法およびデジタル社会形成整備法等の施行に加え、2025年10月の改正公証人法施行により、これまで紙が原則だった「公正証書」の電子化がスタートし、さらにデジタル化への道が開かれました。
2026年現在、ほとんどの契約書について電子化できるようになりましたが、一部の契約類型で電子化できない契約書や、電子化は可能なものの契約相手方の承諾・希望・請求が必要な契約書が残っているので注意が必要です。
法律により書面化が必須の義務とされ、電子化できない契約書は次のとおりです。
【電子化できない契約書リスト(2026年現在)】
| 文書名 | 根拠法令 | 改正法施行予定 |
| 農地の賃貸借契約 | 農地法第21条 | 未定 |
農地の賃貸借契約については、農地法第21条において書面による契約が義務付けられています。
2025年の公証人法改正等のデジタル化の流れの中でも、農地法に関しては現時点で書面要件撤廃の改正は行われていないため、引き続き紙の書面での締結が必要です。
なお、公正証書の電子化自体は可能となってもクラウドサインなどの民間サービスでは完結できず、公証役場の手続き(電子公正証書)が必須となるものが存在しますので注意が必要です。
電子化できない契約書や、電子化する際に相手の承諾等が必要な契約書の詳細について、詳しく知りたい方は「【2026年最新】電子契約にできない契約書とは?できる契約書との違いと見分け方」もご覧ください。
実際に利用している企業の導入事例も参考になる
クラウドサインのサービス公式サイトにある「導入事例」のページでは実際にクラウドサインの電子契約サービスを導入いただいた企業の事例を紹介しています。業種や従業員規模、契約類型の種類などによって導入事例を探すことができるため、導入のイメージを掴みたい方は参考にしてみてください。

クラウドサインの導入事例ページ
目的ごとに導入事例を確認することもできるため、現在社内で抱えている悩みや課題に応じて、下記の導入目的別の記事一覧から該当する企業の事例を確認してみましょう。
| 導入の目的 | 概要 |
|---|---|
| 契約書管理の効率化 | 従来の紙の契約書では煩雑だった契約書管理が 電子契約の導入によって効率化され、契約書を探す 手間を省略できた事例 |
| 営業活動の効率化 | スタッフが紙の契約書を持参・回収する際にかかる 移動時間の短縮など、営業活動を効率化できた事例 |
| 雇用・入社手続の効率化 | スタッフの雇用契約書等に必要な書類を準備し締結 するまでにかかる時間的コストを効率化できた事例 |
| 契約締結のスピードアップ | 従来の紙の契約書で時間がかかっていた準備から 締結までの期間を大幅に短縮できた事例 |
| コンプライアンス・セキュリティ強化 | 形式的な押印・公印管理を回避し、契約した事実が 記録に残ることでセキュリティ等の強化に繋がった事例 |
| テレワークの推進 | 従来の紙の契約では押印のために社員が定期的に 出社していたが、電子契約の導入により在宅でも 契約締結が可能になりテレワークが推進した事例 |
| 印紙代・コスト削減 | 電子契約の導入により従来の紙の契約で生じていた 印紙代が減り、経費削減に繋がった事例 |
| 人件費削減 | 契約数が増加してもスタッフの人数をそのまま維持 できたことで新たに人を雇う必要がなく、人件費の 削減に繋がった事例 |
| SDGs対応 | サステナビリティ(持続可能性)につながる取り組み として電子契約を導入した事例 |
| BCP対策 | 電子契約の導入が危機的状況下における企業のBCP (事業継続計画)に繋がった事例 |
たとえば、運用フローの設計や導入推進プロジェクトの立ち上げなどの導入時に工夫した点や、紙の契約書から電子化する際に起こりうるデメリットを把握することができます。
電子契約の導入を検討している方は、導入に向けてどのような準備が必要になるのかも想定し、効率よく準備を進めていきましょう。
クラウドサイン導入事例ページはこちら。
導入サポートのある電子契約サービスなら円滑に利用開始できる
電子契約サービスを検討する際の判断基準のひとつとして「導入サポートをしてくれるか」「サポート内容が充実しているか」という点が挙げられます。充実した導入サポートを提供しているサービスであれば、導入時によくある悩みを解決した上で円滑に電子契約を社内導入できるためです。
たとえば「導入フローがわからない」「社内で承認してもらうための説得材料が揃わない」「時間がなくて稟議資料が揃わない」という悩みに対して、検討中の電子契約サービスから何らかのサポートがあるかどうかを事前に確認しておくことがおすすめです。
当社の電子契約サービス「クラウドサイン」は、上記のよくある悩みをサポートできるよう、社内稟議資料の提供や操作マニュアルを用意しております。
さらに、電子契約の最適な運用フロー設計や導入に必要なタスクの洗い出しをご希望の方には、有償の「導入コンサルティング」サービスも提供しております。「導入コンサルティング」をご利用いただければ導入検討時の社内資料作成サポートはもちろん導入後に社内で電子契約の利用を推進するための運用サポートまでお手伝い可能です。
クラウドサインの導入サポートについて詳しく知りたい方はクラウドサイン公式サイトにある「導入サポート」をご覧ください。
なお、クラウドサインでは契約書の電子化を検討している方に向けた資料「電子契約の始め方完全ガイド」も用意しています。電子契約を社内導入するための手順やよくある質問をまとめていますので、電子契約サービスの導入を検討している方は以下のリンクからダウンロードしてご活用ください。
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クラウドサインではこれから電子契約サービスを検討する方に向けた「電子契約の始め方完全ガイド」をご用意しました。電子契約サービスの導入を検討している方はダウンロードしてご活用ください。
ダウンロードする(無料)この記事を書いたライター
弁護士ドットコム クラウドサインブログ編集部
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