電子契約のやり方・導入フローを完全解説|クラウドサインの送信手順と仕組み

電子契約の導入を検討しているものの、「具体的な手順がいまいちイメージできない」「紙の契約業務と比べて、現場の作業はどう変わるのか?」といった運用面の不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
電子契約といえば、法的な有効性やコスト削減効果ばかりが注目されがちですが、実務担当者にとって最も重要なのは「実際にどうやって契約書を送り、締結するのか」という日々のオペレーション詳細が気になる部分かと思います。
しかし、クラウド型電子契約(クラウドサイン)の操作は、「メールを作成して送信する」のとほとんど同じ感覚で完了します。そのため「新しいシステムを覚えるのは大変そうだ」と身構える必要はなく、送信から締結まで簡単に行なうことができるのです。
本記事では、国内売上シェアNo.1(※1)の電子契約サービス「クラウドサイン」を例に、契約書の準備から送信、そして締結完了までの具体的な実務フローを、実際の管理画面の流れに沿って完全解説します。
なお、送信する側ではなく、電子契約を受け取る側はどうなるのかについてまとめた「電子契約の受信者向けマニュアル」もご用意しておりますので、必要な方はこちらの資料をダウンロードしてご活用ください。
目次
電子契約の全体像:3ステップで完了するシンプルな仕組み
まずは、業務フローの全体像を把握しましょう。 これまでの「紙の契約書」で必須だった作業と比較すると、電子契約がいかにシンプルかが分かります。
【紙と電子の工程比較】

紙の契約書の場合、「印刷・製本→押印・捺印(出社必須)→宛名書き・投函→郵送(相手方の押印・捺印や返送のため数日待機)→管理・保管」という工程がかかるうえ、相手方から返送がない場合は確認の連絡など付随する作業が多く発生します。
また、原本には収入印紙の貼付が必要でコストがかかるだけでなく、締結まで数週間以上かかるケースもあり、リードタイムの長期化も課題です。
一方、電子契約の場合は、このような紙の契約業務における「印刷」「製本」「印紙の貼付」「郵送」といった物理的な作業や付随する作業はすべてなくなります。早ければ送信後、数分で締結が完了し、印紙代もかかりません。
また、電子契約の実務において、送信者が行なうべき主な作業はメールを送る程度の作業となります。具体的には以下の3ステップだけです。
- 契約書(PDF)のアップロード
- 宛先(相手方)の設定
- 送信ボタンを押す
それでは、実際の画面を見ながら詳細な手順を確認していきましょう。
クラウドサインを使った送信手順
ここからは、実際にクラウドサインを使って契約書を送信する手順を解説します。お手元に送信したい契約書データ(PDF推奨)があることを想定して進めます。
ここでは細かく分解して解説をするため、難しく感じる場合があるかもしれませんが、実際に使ってみると作業自体は数分程度で完了します。
もし、実際に触りながら確認したい場合は、フリープランの登録(アカウントの新規登録)をしていただき、あわせてご確認ください。実際の操作画面を見ながら電子契約の説明などもしてほしい、導入の相談や不安を解消したいという方は、担当がオンライン打ち合わせにて、デモ画面での操作方法や「クラウドサイン」のサービスなどをご説明しますので、お問い合わせください。
Step 1:書類のアップロード
まずは、クラウドサインにログインし、トップ画面(書類管理画面)の左上にある赤色の「新しい書類の送信」ボタンをクリックします。

画面中央の枠内に、契約書ファイルをドラッグ&ドロップ、もしくはファイルを選択をクリックし書類を用意します。「テンプレートから書類を準備」をクリックして作成することも可能です。

なお、ファイル名がそのまま書類名(件名)のベースになります。クラウドサインにアップロードできるのはPDF形式のみです。WordやExcelで作成した契約書は、必ずお手元のPCで「名前を付けて保存(PDF形式)」などでPDF化してからアップロードしてください。
契約書の情報入力
契約書のタイトルや契約締結日や契約期間といった書誌情報を入力します。クラウドサインでは「契約締結日」「契約開始日」「契約終了日」「自動更新の有無」のほか、「解約通知期限」「管理番号」「取引金額」といった社内向けの情報も入力可能です。

なお、「取引相手の名称」「契約締結日」「取引金額」の項目を入力することで、電子帳簿保存法における電子データで保存する際の要件である「検索機能の確保」を満たすことが可能です。
契約書の保存において電子帳簿保存法に対応する具体的な方法については「電子帳簿保存法で定められた契約書の「データ保存」要件とは」も参考にしてみてください。
Step 2:宛先の設定
次に、契約書を送る相手を設定します。 画面には最初から「あなた(自社)」が表示されています。その右にある「+(プラス)」マークをクリックして、相手を追加します。

宛先情報の入力
追加された枠に、契約相手の情報を入力します。
- 会社名・氏名: 正式名称を入力します。
- メールアドレス: ここが最も重要です。誤送信を防ぐため、名刺などで確実に確認しましょう。
社内承認ルートの設定(必要な場合)
もし、相手に送る前に「自社の上長」の承認が必要な場合は、相手より先に上長を「+」で追加します。(※クラウドサインは、設定した宛先の番号順(①→②…)にメールが届きます)
設定ができたら、画面右下の「次へ」ボタンをクリックします。
Step 3:入力項目の設定
アップロードした契約書の画面が表示されます。 ここでは、相手に入力してほしい情報(住所・氏名など)や、必要であれば契約書上の見た目を整えるためのハンコ(印影)の位置を設定します。
なお、契約書の法的な効力自体は最後の「同意ボタン」を押すことで発生します。
「押印」がなくても、送信者が送ったファイルに受信者が確認・同意をすることにより契約書として合意締結が成立します。電子契約における「押印(印影画像の貼り付け)」は一般的な商慣習にあわせた、擬似的なものです。「見た目」を整えたり、記入漏れを防いだりするためなど、必要に応じてご利用ください。
パーツを配置する
画面左側のメニューにあるパーツを、契約書上の置きたい場所へドラッグ&ドロップします。
- 押印パーツ: 配置しなくても契約は可能ですが、必要に応じて、相手にハンコ(電子印影)を押してほしい場所に置きます。
- フリーテキスト: 住所や担当者名など、文字を入力してほしい場所に置きます。

電子契約において押印が不要な理由について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
「入力項目の割り当て」を選ぶ
パーツを配置すると、「この入力項目を誰に割り当てますか」という吹き出しが表示されます。 ここでリストから「相手の名前」を選択してください。 (※ここを相手に設定しないと、相手は入力ができません)
【確認のポイント】
配置したパーツの右上に「相手の名前」が表示されているか確認してください。ここが相手の名前になっていればOKです。
すべて配置し終えたら、画面右下の「次へ」ボタンをクリックします。
Step 4:内容の確認と送信
すべての設定が終わったら、送信前の確認画面が表示されます。

メッセージの入力
- 件名(書類のタイトル): 必要に応じて分かりやすい名前に変更します。
- メッセージ: 相手に届くメールの本文を編集できます。「平素は大変お世話になっております。契約書を送付いたしますので、ご確認をお願いいたします」といったビジネスメールのマナーに沿った文面を入力しましょう。
送信の実行
最後に「送信する」ボタンをクリックすれば、完了です。 この瞬間に、最初の宛先へ確認依頼メールが届きます。紙の契約書のように、ポストへ行く必要はありません。特に難しい操作もなく、「メールを作成して送信する」のとほとんど同じ感覚で完了できるイメージができたのではないでしょうか。
より詳しく送信方法を確認したい場合はヘルプセンター「書類を送信する」をご覧ください。
送信後に取引先(受信者)は何をすればいい?
「送信ボタンを押したのはいいが、相手にはどう見えているのだろう?」「相手に面倒な作業をさせていないだろうか?」 これは、初めて電子契約を導入する担当者が最も不安に感じる点です。
結論から申し上げますと、受信側(取引先)に費用やアカウント登録といった手間は発生しません。
受信側(取引先)が行う作業は、メールで届いたURLから契約書を開き、内容を確認して同意ボタンをクリックするだけです。以下で詳細を解説します。
取引先(受信者側)がすること
- メールを開く: 「○○様から契約書の確認依頼が届いています」というメールが届きます。(※当社ドメインを騙った詐欺メールにご注意ください。)
- リンクをクリックし、契約書内容を確認する: メール内のリンクをクリックすると、ブラウザ上で契約書が表示されます。契約内容に間違いがないか確認をします。
(※アカウント登録やログインは不要です。PCだけでなく、スマートフォンやタブレットでも操作可能です。) - 同意して終了: 内容を確認し、必要に応じ指定された箇所に入力(住所など)をして、「同意して終了」ボタンを押すだけです。
これだけで契約締結は完了となり、双方に「締結完了メール(契約書PDF付き)」が届きます。
なお、締結した書類を受信者側が確認するには、「締結完了メール」記載のリンクより確認ができます。詳しくはこちらをご覧ください。
取引先から質問が来たら?
もし、取引先から「電子契約は初めてで不安だ」「操作方法がわからない」といった問い合わせがあった場合は、受信者向けに特化した以下の解説記事や資料をご案内ください。
無料ダウンロード

取引先から電子契約の依頼を受けたものの、「進め方がわからない」「準備は何が必要?」といった疑問を持つ方を対象に、契約の流れや準備、そして安全性についてわかりやすく解説します。
ダウンロードする(無料)導入前に決めておくべき「準備」のポイント
操作自体は非常に簡単ですが、会社として電子契約を運用し始める前には、最低限決めておくべきルールがあります。いきなり全社員が個人の判断で送り始めると、管理不能になる恐れがあるからです。
対象とする契約書を決める
まずは「秘密保持契約書(NDA)」や「注文請書」「雇用契約書」など、比較的定型的で、かつ数の多い契約書から電子化を始めるのがセオリーです。
社内承認ルート(権限)を策定する
「誰が最終的に承認ボタンを押すのか(=誰のハンコを押すのか)」を決めます。紙の稟議規定と同様に、契約金額や重要度に応じて承認者を設定する必要があります。
なお、以下の記事では社内稟議の通し方や、社内規程の変更ポイントについて詳しく解説していますので、こちらもご覧ください。
法的有効性の確認をする
「本当にハンコがなくて大丈夫なのか?」という社内の懸念に対しては、電子署名法などの法的根拠を理解しておく必要があります。
電子契約の定義、法的効力、電子署名の仕組みについて網羅的に学びたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
まずは「1通」送ってみることからはじめませんか
百聞は一見にしかずと言いますが、電子契約も「まずは一度使ってみる」ことをおすすめします。実際にテスト送信を1回行ってみると、マニュアルを読み込むよりもずっと直感的に「あ、こんなに簡単なのか」とご理解いただけるはずです。
クラウドサインでは、月2件まで無料で送信できるフリープランもご用意しています。まずは社内のメンバー同士で、試しに書類を送り合ってみてはいかがでしょうか。 その「たった数分の体験」が、御社の契約業務を劇的に効率化する第一歩となります。
なお、クラウドサインでは、契約書のデジタル化をこれから検討する方に向けた資料をセットにして無料でご提供しています。気になる方はぜひダウンロードのうえ、ご活用ください。
資料5点セット

「電子契約とはそもそも何か」という基礎知識から、そのメリット・デメリット、サービス比較のポイントなど、電子契約サービス導入前に初心者が知っておきたい情報をまるっと入手できる資料セットです。業務改善を進めたい企業の方はぜひダウンロードしてご活用ください。
ダウンロード(無料)※1:株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場2025年版」(電子契約ツールベンダーシェア、2024年度実績)
この記事を書いたライター
弁護士ドットコム クラウドサインブログ編集部
