株式会社ブロードエンタープライズ
経営企画室 金城煕知様
施工業務部業務改善係 佐藤里緒様

導入後の効果
・営業スタッフ1人あたりの業務時間を月10時間削減
・手書きオプションでサイン受領、高齢のマンションオーナーとの契約もスムーズに
マンション向けインターネットサービスプロバイダーとして20万室以上の導入実績を有する株式会社ブロードエンタープライズ。2000年の創業以来、「オーナー様のキャッシュフロー最大化に貢献する」というミッションを掲げ、2021年には東証グロース市場へ上場。不動産に関わる設備やサービス導入の初期費用をゼロにする「BRO-ZERO」を軸に事業成長を続けています。
従来はマンションオーナーらと紙の契約書を交わしていましたが、上場後の顧客数増加への対応や紙の契約書保管の煩わしさなどを解消するため、2023年にクラウドサインを導入。kintone連携やクラウドサインMAKEの手書きオプション機能も活用し、業務効率化を推進することで、人員の増加を抑えながら事業成長を遂げています。
事業成長を遂げた一端として、クラウドサインがどのような役割を果たしたのかを伺いました。
新設の業務改善係が社内DX化を進め、業務効率化を推進
改めて事業内容や力を入れている分野についてお聞かせください。
金城様
当社は2021年にグロース市場に上場し、今年創業25期目を迎えました。「オーナー様のキャッシュフロー最大化に貢献する」というミッションを掲げ、主軸であるマンション向け高速インターネットサービス「B-CUBIC(ビー・キュービック)」は20万室以上の導入実績があります。全戸一括でインターネットを設置するサービスで、契約対象はマンションのオーナー様や賃貸経営者様となります。
上場後は、内外装のリフォームや大規模修繕なども手掛けており、インターネット事業と同様に「初期費用ゼロ円」のファイナンススキームで他社との差別化を図ってきました。
初期費用をかけずに、リフォームや大規模修繕、セキュリティカメラの設置など、不動産経営に関するさまざまな設備やサービスが導入できます。マンション収益の最大化にもつながる、オーナー様にとって画期的なサービスを提供しています。

クラウドサインを使って、契約書を月間300件近く送信いただいています。主にどのような契約書を扱っていますか。
佐藤様
全戸一括型インターネットサービス「B-CUBIC」やスマートカメラ、IoTインターフォンシステム「BRO-LOCK」などのサービス利用契約書の締結が多いです。
また、秘密保持契約書(NDA)や覚書、リフォーム工事の工事下請基本契約書などもクラウドサインで締結しています。
上場後の顧客数増加に対応するため、クラウドサインを導入
クラウドサイン導入のきっかけを教えてください。
金城様
上場後の顧客数や業務提携契約の増加に伴って、手書きでの契約書の作成や発送など人の手による作業も多くなり、限られた人員での対応が難しくなりました。オーナー様との契約は1契約につき3〜5件の契約書を締結するケースもありますし、上場後はコンプライアンス強化のために秘密保持契約書(NDA)の締結件数も増えました。
なるべくスタッフの工数を減らしながら事業拡大を実現するため、クラウドサインを導入することにしました。
紙の契約書を利用されていたときは、どのような苦労がありましたか。
金城様
基本的に契約書の締結は対面で行なっていました。契約成立は営業担当者にとっては最も達成感がある瞬間ですが、契約書の説明や締結だけで1〜2時間を要します。さらに、契約書をお客様の元へお持ちする必要があるので、前後の移動時間もかかりますし、印刷代や収入印紙代などの費用も発生します。
こうした時間や費用に加えて、紙の契約書を保管することも業務負荷になっていました。契約書は書庫で厳重に保管していますが、契約書の確認が急きょ必要になると、保管担当の部署に連絡し、所定の手続きを踏んだうえで書庫まで取りに行くという手間がかかっていました。
クラウドサインを導入する際、社内で障壁はありましたか。
金城様
契約書電子化への反発はまったくなかったです。営業面でも早速効果が現れており、営業スタッフが外回りしているときに「契約したいので来てほしい」とお客さまから急な連絡があったとしても、社内にいる営業事務スタッフがすぐにクラウドサインでお客さまに契約書を送ることができます。紙の契約書では不可能なことなので、画期的なサービスだと思いました。

手書き機能でサイン受領、高齢オーナーとの契約もスムーズに
競合サービスと比較して、何が決め手になりましたか。
佐藤様
kintoneとスムーズに連携できる点です。もともとkintoneで顧客情報を管理していたので、システム連携させる前提で電子契約サービスを探していました。
kintoneとの連携により、いちいちクラウドサインにログインしなくてもkintone上で進捗状況が分かるので、営業スタッフも仕事を進めやすくなりました
またサービスの利用方法について不明な点があると、親身になってスピーディーにレスポンスをいただけるのも心強いです。
kintoneとの連携はスムーズでしたか。
佐藤様
設定自体は簡単で「こんなにスムーズにできるんだ」と驚きました。
最初に、kintoneに記録している顧客情報を契約書のどの部分に反映させるかを設定するところだけ手間はかかりましたが、それ以降はとくに苦労することはありませんでした。
クラウドサインMAKE(kintone連携)の手書き機能オプションもご導入いただいています。どのようなシーンでご利用いただいていますか。
金城様
マンションオーナー様や賃貸経営者様はご高齢の方も多く、メールのやりとりが難しいケースがあります。その場合、直接お会いして契約内容をご説明したうえで、手書き機能を使ってサインをいただいています。
クラウドサインで締結している契約書のうち、手書き機能を利用しているのは1〜2割程度となっています。

関連:クラウドサイン MAKE(kintone連携)の手書き機能オプションについて詳しくはこちら
より付加価値の高い業務に集中できるようになり、タイムパフォーマンスが向上
クラウドサイン導入後の具体的な効果があれば教えてください。
金城様
定量的に表現するのは難しいですが、明らかに業務効率化につながっていると断言できます。IRでも公表していることなのですが、当社では営業スタッフの増員をできるだけ抑えて、事業を成長させることができています。その背景にはDX推進による業務効率化があり、クラウドサインの導入もそのひとつです。
単に作業時間が減っただけでなく、営業担当がお客様への提案活動といった、より付加価値の高い業務に集中できる時間が増えたことでタイムパフォーマンスが高くなったことが導入の効果と言えます。
あえて数値を計算するなら、従来は、1時間かかっていた契約締結業務が半分程度の時間で終わるようになりました。営業スタッフ1人当たりの業務時間に換算すると、月10時間前後の削減ができたのではないでしょうか。
今後の業務効率化の展望をお聞かせください。
佐藤様
クラウドサインの導入は、単なるペーパーレス化にとどまらず、業務プロセスを見直すきっかけにもなりました。今後も現場の声を聞きながら、柔軟な働き方ができる環境作りに向けてカスタマイズしていきたいです。
実際、社内からは他商材の契約書や工事完了確認書などをクラウドサインで送りたいという声も挙がっているので、今後はそういった書類にも利用を拡大していきたいですね。
金城様
業務効率化という観点でいえば、今後はAI活用も考えています。社内のAIに詳しいシステム担当者から活用術を共有してもらっていますので、社内でのAI活用が進むことを期待しています。
※導入事例内に記載の機能やお客様情報等は取材当時のものであり、最新情報とは限りません。閲覧いただいている時点では内容が異なっている場合がありますので、ご了承ください。