飲食業

月最大300人ものバイト入社に電子化で対応。飲食店の多店舗展開にも効果アリ

  • 2020年1月30日(木)

株式会社ゼットン
人事総務部 マネージャー 池田 和広様

 

担当者は1人。負担は劇的に少なくなり、確実に残業が減っています。

まずはじめに御社の業務内容を教えていただけますでしょうか。

当社ゼットンは、2020年で創業25年となる、主に飲食店を運営している会社です。店舗は関東を中心に、創業の地である名古屋、岐阜、大阪、仙台に展開しています。他にはブライダル事業や、夏場時期にビアガーデンやバーベキューを提供するアウトドア事業を運営しています。インターナショナル事業では、ハワイにある子会社を通じてレストランの運営も行っています。

ゼットンというのはユニークな社名ですよね。まるで怪獣のような……。

社名の由来は2つありまして、1つは食べ物や飲み物を味わうという意味での「舌(ゼツ)」「呑(ドン)」の漢字の読みを当てたもの。もう1つは、おっしゃるとおり、ウルトラマンに登場する怪獣の名前です。「ゼットン」はウルトラマンが唯一負けた怪獣なんですね。

負けるはずのないヒーローが負けてしまった。僕らもそういう既成概念を打ち壊すようなことをしていこうと。飲食店はなんとくこうだ、こういうジャンルだ、みたいな決めつけはせずに、我々独自の色を出していこう、というのが由来です。

株式会社ゼットン 人事総務部 マネージャー 池田 和広様
株式会社ゼットン 人事総務部 マネージャー 池田 和広様

飲食店として御社ならではの特色はありますか。

お店を運営する会社では、一般的に1つの料理ジャンルの店があったら、それをいくつかの地域にそのまま横展開するところが多いと思うんですが、当社の場合は「場所ありき」で出店しています。たとえば渋谷に出店しようとしたとき、見つかったその物件の立地からどんなお店にするのかを初めて考えます。

和食かイタリアンかフレンチか、カジュアルなカフェにするのか、高級な業態にするのかなど、いろいろ議論をして決める。ですので、当社運営のレストランのなかには「アロハテーブル」のような多店舗展開しているお店もありますが、それ以外は全く同じ店舗がほぼないのが特徴だと思っています。

また、企業理念も「店づくりは街づくり、店づくりは人づくり」がコンセプトです。街づくりをしていく1つの手法として飲食店やブライダルの事業、公園再生を目指すアウトドア事業などを展開しています。飲食店を出したいというより、街を我々の力で活性化させられればと。

そういった業務のなかでクラウドサインを導入されました。導入のきっかけは?

当社では社員は400人近く、アルバイトは時期にもよりますが少なくとも1500人以上在籍しています。一番少ない月でも入社するアルバイトの人数は50~60人、多い月だと250~300人になるんです。雇用契約を締結するのに、以前は紙の契約書を1人ずつ作成していたんですけれども、その管理や回収に非常に手間がかかっていました。これを電子で処理できるものがないか探していて、クラウドサインを見つけたのがきっかけですね。

少なくとも月に50人以上、時には250人を超えるというのは、かなり多いですね。

月に250人以上が入社するのは5月や6月、ビアガーデンが始まる時期ですね。全国で70店舗ほどを運営しているので、50人と言っても1店舗当たりにすると決して多くはないんですよ。辞める方ももちろんいますので、むしろまだまだ人は足りていないところがあります。

クラウドサインは具体的にどこで利用されていますか。また、1カ月間の契約は何件くらいになるでしょうか。

雇用契約書やそれに付随する機密保持契約書、就業規則に関わる規約などに利用しています。クラウドサインはサイボウズ社の「kintone(キントーン)」のワークフローと連携させる形で利用していて、たとえば各店舗の店長からアルバイトスタッフの入社の申請があれば、人事担当者がその情報を確認し、最終的には僕が確認してアルバイトの方に契約書を送信する、という流れです。最後はkintone内に契約締結済みのPDFが保存されるようになっています。

2018年8月から使い始めてすでに約3000件ほどになりますので、1カ月にすると100件くらい。アルバイトの契約更新で1000件以上を一気に送ったりもしましたし、社員の雇用契約書の更新にも利用しました。

クラウドサイン導入後はどんな効果がありましたか。

紙で契約していた頃は、1人の専属と、他に1.5人分のヘルプが入る形で、2.5人で契約回りに対応していました。ただ、紙を送付してもサインされた書類が戻ってくるのは7割程度。それも1カ月以上かかりました。というのも、店舗が従業員から契約書を受け取ったところで、それを本社に送付するのは1カ月単位だったからです。すでにアルバイトが働き始めていても、きちんと契約を結べているのか本社からは確認しにくい状況でした。

クラウドサインを導入した後は、担当者1人で済み、ヘルプは不要になりました。平均すれば1日あたりの入社人数は10~20人程度で、作業もボタンを押すだけなので全然手間ではありません。導入前後でどれくらい変化したか正確な検証はしていませんが、郵送ではなくメールで送信しますので即座に契約締結が完了しますし、きちんとサインされて戻ってくる率は間違いなく7割を超えています。

契約書類の管理面での課題は特にクリティカルですね。

送った契約書類がアルバイトスタッフ本人の手元に届いていなかったりするトラブルもありました。店舗側では回収できていても、1カ月間は店舗預かりになってしまったり、1カ月過ぎてもずっと溜め込んでしまうこともあった。あるいは本社に戻ってきたはいいものの、その後の書類の管理場所が統一されていないこともありました。

現在ではそういうことはなくなりましたし、紙の使用量を削減できて、紙の契約書を作る手間と回収する手間、さらには保管する手間がなくなるのはすごく魅力的ですよね。実際、人の負担は劇的に少なくなっていて、担当者が早く帰れるようになり、確実に残業が減っています。

クラウドサインの使い勝手について、社内から意見や感想などはありませんか。

わるい話もいい話も聞かないですね(笑)。すんなり導入できて、安定して運用できていますので、それほど抵抗なく受け入れられたんじゃないかなと思っています。

たとえば契約書と言っても、10人分あれば10人それぞれで内容が異なります。でも個人情報データを管理しているkintoneとクラウドサインを連動させていることもあって、ボタンを押すだけで異なる給与額や勤務地などを反映させた形で10人分の契約書データをすぐに作れてしまう。その便利さはすごく感じていますね。

生産性向上に向けてクラウドサインやkintone以外に活用されているツールはありますか。

「サイボウズ ガルーン」も導入しています。スケジュールやワークフローの管理、社内連絡用の掲示板などを活用していて、あとは社内のコミュニケーション用SNSとして「TUNAG」というサービスも利用していますね。日常的な出来事を報告しあったり、月に一度、社長から方針などを説明するトップメッセージもここで見ることができます。

今後クラウドサインを他の用途に拡大していく予定は?

ほぼ会社の基幹システムのようになっているkintoneと連携させて使えることが重要になってきますが、今後新たに紙の電子化が必要な業務が発生すれば、そこにもクラウドサインの採用を積極的に広げていきたいと考えています。

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