体験型イベント「リアル脱出ゲーム」の急成長を「クラウドサイン SCAN」が支える

株式会社SCRAP 法務弁護士 山辺哲識様

若い会社ほどニーズがある。契約書にアクセスできないと法務の機能が止まってしまいます。

御社は「リアル脱出ゲーム」をはじめとするユーザー参加型のイベントで話題を集めていますね。具体的にどのような事業をしているのか、教えていただけますか。

当社SCRAPは、体験型・参加型のゲームイベントを企画・制作している会社です。ヒントをたよりに謎解きしながら目的を達成する「リアル脱出ゲーム」というブランドを2007年から始めて、これまでに延べ600万人以上の方に参加していただいています。年齢層としては子供から大人まで幅広いですが、中心になるのは25歳から35歳で、おおむね男女半々です。

一番よく知られているイベントとしては、地下鉄の東京メトロさんと一緒にやっている「地下謎への招待状」シリーズですね。毎年10月頃から4ヶ月ほど開催しています。参加者はこれまでに年間8万人、9万人と増え続け、10万人に届く勢いです。今年も10月15日から「地下謎への招待状2019」が始まります。

株式会社SCRAP 法務弁護士 山辺哲識様
株式会社SCRAP 法務弁護士 山辺哲識様

もともとは京都に本社があって、東京へと拠点を移されました。

最初は京都でイベントを開催して、大阪、東京へと広げてきましたが、毎回チケット発売当日に完売する状況でした。それから東京での開催が増えてきて、2010年に東京に拠点を移すことになったんです。アンテナを常に高く張って情報収集している人や、イベントに参加した人たちから噂が広がって、年間観客動員数が5万人、10万人と急拡大し、コラボレーションの話も増えてきました。

現在はもっと多くの人たちに届けていこうと、積極的な営業活動やコラボ先への企画提案も進めているところです。今はモノよりも体験にお金を払う時代、と言われます。そういう意味で、謎解きのために頭を使って、発想するという体験に1時間以上フォーカスするイベントっていうのは、みなさんの心に響くものなんじゃないかな、と思いますね。

そういったイベント事業のなかで、過去の契約書の一括取り込みをクラウドサインが代行する「クラウドサイン SCAN」を導入されました。その経緯を教えていただけますか。

2018年6月頃に、過去の800件ほどの契約書を「クラウドサイン SCAN」でデータベース化しました。それまでは契約書が番号管理すらされておらず、バインダーにまとめられて積み上がっているような状態。私自身は元々外部の顧問弁護士としてSCRAPに関わっていたので、担当者は契約について確認したいことがあると私に問い合わせてきて、私がPCにデータで残している契約書を検索して調べていました。2017年の夏に入社した後は、そのような状況を解決したいと模索していました。

当時の会社内にはそういうデジタルデータとしての蓄積がなかったんですね。そこで、私がSCRAPの内部の人間としても関わるようになったときに、他の社員も参照できるデータベースを作らなきゃいけないと考えて「クラウドサイン SCAN」を導入することにしました。最初の800件の後は、新規の契約書はすべて社内でスキャンしてデータ保存しています。これも最終的にはデータベースに追加したいと思っていますが。

「クラウドサイン SCAN」では、自社でスキャンしたものをデータベースに取り込めるサービスや、新しい契約書を定期的に一括スキャンする「クラウドサインSCAN 定期便」も提供していますのでご検討いただければ。

ところで「クラウドサイン」も使われていますが、こちらはどういった場面で利用されることが多いのでしょうか。

Web制作やデザインなど、個人のクリエイターに発注するケースでは、業務委託契約をクラウドサインで締結しています。あと社内の人事書類でも使用していますね。雇用契約書の締結、アルバイト雇用時の同意書などです。一般のお客様との契約もあります。結婚式の二次会の余興として「謎解きウェディング」という企画を展開しているんですが、これに関する契約締結と請求書の送付も、クラウドサインと「クラウドサインペイメント」を組み合わせる形で使うことがあります。

「クラウドサインペイメント」は債権回収的な側面でも役に立っています。通常、料金は後日振り込みとさせていだだいているんですけど、分割で支払いたい、といった要望があるときですね。「クラウドサインペイメント」なら、お客様が使っているクレジットカードで分割払いが可能ですので、こちらとしても手間や漏れがなくなります。

それらの導入にあたっては、会社に対してどのように説得されましたか。

法務などの部署では、過去の契約内容をすぐに確認できるようにしたい、というニーズがありますし、私がオフィスにいなくてもリモートで契約書原本を参照できるようになるというメリットも挙げました。また、契約書だけでなく人事系の書類もデジタル化して、スキャンしたものと一緒にクラウドサインで一元管理できることも重要だと。

雇用契約をいちいち紙で結ばなくてよくなる、というのも大きかったですね。たとえば、幕張メッセでイベントを開催することになると、契約を結ぶアルバイトがいきなり300名とかに増大したりするんです。そういうときに雇用契約書をクラウドサインで一斉に送って一発で終わる、というところはすごく魅力的でしたね。

実際に使ってみて、どんなところにメリットがあると感じていますか。

以前は、そもそも私以外の法務担当者が契約書を検索できませんでした。私のPC上で会社名や案件名でフォルダ分けして管理していましたが、クラウド上で他の担当者も検索が可能になり、しかも時間をかけずに目的のものを見つけられるようになったところで、クラウドサインの効果はすでに実感しています。

契約書の管理環境は理想的な状態になりましたか。

正直に言えば、今はまだ道半ばですね。クラウドサイン上で過去の契約書をキーワード検索をしても、ぱっと探し当てられないことがあります。メタデータの設定内容がまだ適切でないのと、検索の仕方に慣れていないのもあると思いますが……。より視認性を高くして探せるように、今はファイルタイトルなどの編集をしているところです。これが完了すれば望み通りの状態になると思います。

クラウドサインを含め、ITツールは積極的に採用していく社風なのでしょうか。

会社としての歴史が10年と浅いですし、従業員はみんな若いですし、しがらみも少ないので積極的に新しいものを導入しようという動きはあります。私が所属する法務に関連する部分で言うと、私自身がSCRAPに毎日フルタイムで勤めていなかったりするのもあって、リモートワークができるクラウドサービスのニーズが高いのもありますね。

契約書の締結や管理についてはクラウドサインを使っていますが、他で言うと、契約書のバージョン管理は「Hubble」、契約の進捗管理は「Trello」、チーム間の連絡は「Slack」で、といった感じです。また、勤怠管理では「ジョブカン」を利用していますし、「Google フォーム」から届いたお客様からのお問い合わせはタスク自動化ツールの「Zapier」と連携して、自動で「Trello」に登録されるようにしています。別の部署が使っているツールとの兼ね合いも考えると、クラウドサインが「Zapier」と連携できるようになるとありがたいなと思いますね。

クラウドサインの導入を検討している企業にアドバイスをいただければ。

紛争リスクが低い契約書は証拠として原本を残す必要性も低いはずです。そういう契約書はスキャンして原本を破棄してしまえば、会社のスペースが増えますよね。なんなら倉庫に送ってしまってもいいんです。紙の契約書しかなく、それを倉庫管理している会社もあると思いますが、契約書が必要になっても取り寄せるのに数日かかったりします。クラウドサインにすることで、そのリードタイムが早くなれば、営業の効率化も狙えるでしょう。

法務という部署では、特に若い会社ほど「今すぐに書類を確認したい」というニーズがよくあるものです。データベースに法務の誰もがすぐにアクセスできるようになっていないと、法務の機能が止まってしまうんですよね。そのために常駐する人を1人採用するより、クラウドサインのようなサービスを導入する方がコストも低いし、いつでもやめられる(笑)。極端に高いサービスじゃないので、投資はしやすいんじゃないかなと思います。

最後にクラウドサインへの要望などありましたら。

SCRAPの法務では、クラウドサービスの核、もしくはハブのように使っているのがクラウドサインです。今、タスク管理が重要な課題になってきていることもあって、会社としては法務のワークフローを一元化したいと考えています。そこをクラウドサインが支えてくれたら、と期待しています。

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