導入事例CASE STUDY

製造業

紙のフローを廃止し、システムをクラウドサインに1本化。グローバル企業として海外利用も視野に

  • 2021年10月12日(火)

株式会社ホンダロック
総務部 総務課 法務グループ 加登大樹様
IT推進室 長友良弘様

 

本田技研工業の100%子会社として、自動車、二輪車向けの鍵、キーレスエントリーシステムなどを製造し、最近では他の自動車メーカーの部品や住宅向けのドアセキュリティ製品も扱っている株式会社ホンダロック様。国内はもちろんのこと、米国、タイ、インドネシア、ブラジルなど7カ国に拠点をもち、売上比率としても海外の割合が大きくなっています。

グローバル企業でありながらも、国産ツールであるクラウドサインを選んだのはなぜなのか。導入を推進したお二人に話を伺いました。

1つの契約に3回の申請が必要になる、面倒なフローからの脱却

電子契約サービスを導入するきっかけは何だったのでしょうか。

長友様
2020年にIT系のイベントに参加したときに、電子契約サービスというものがあることを初めて知りました。その時は当社にはまだ関係ないかな、という気持ちだったんですが、それからコロナ禍に入り、世の中に電子契約の導入が一気に増えた感覚もあり、当社もテレワーク対応を考えていく中で導入の検討を始めました。

加登様
それで法務グループの僕の方に、電子契約にしないか、という話が長友さんからあって、「じゃあやろう」というのが始まりですね。社内では何らかの案件ごとに少人数単位でチームを組んで、ワーキンググループみたいな形で進めていくことが多いのですが、電子契約についても同じように長友さんとあと数名でチームを作って検討していきました。

契約業務まわりでは、以前はどのような課題がありましたか。

長友様
申請する側の立場では、手続きがとにかく多かったです。事前にMicrosoft SharePoint上のワークフローで申請した後、押印申請を書面で回して、そこからまた紙の契約書に押印してもらう、というように、1つの契約のために申請を3回しなければいけなかったんです。
やはり手続きが多いので、それだけ1つの契約に時間がかかっていました。

加登様
法務グループの側としても、申請者にとってはすごく面倒だろうなと感じていて、できるだけ簡素化してあげたいという気持ちが以前からありました。契約書というものは、その性質上厳格な承認体制を取るべきではありますが、だとしても余計な部分が多いなと。そういうところを削ぎ落としたいという思いがありました。

導入はどんな手順で進めていったのでしょうか。

加登様
社内でこういった新しいシステムを導入するときは、まず企画提案のフェーズから始まります。所属長や部門長に対して、どういうことをやりたいのかという提案をしたり、進捗を都度報告したりする必要があります。電子契約についても、サービス導入にコストがどれくらいかかるのか、導入後の費用対効果はどれだけあるのか、どんなメリットがあるのか、といった説明をしていきました。

長友様
2020年12月に最初の提案をして、2021年3月に再提案した後、さらに追加の提案を行ったので、結局3回提案したんですよね。そのなかで電子契約サービス導入以降の新規契約については「5割以上を電子化する」と目標設定しました。それに付随する削減工数や削減金額の目標も定めています。

ホンダロック様の製品

決め手は「保管」までできることと使いやすさ、導入コンサルティングサービスの充実度

他の電子契約サービスとは比較されましたか。また、クラウドサインを選んだ決め手となったところがあれば教えてください。

長友様
クラウドサインは契約書データの保管までできるところが利点でしたね。他の電子契約サービスだと、データ保管は別のサービスを利用する立て付けになっていたりしました。電子契約と保管をそれぞれ別に管理するのは面倒ですし、申請から署名、保管までオールインワンでできる方が絶対にいいと思いました。

もっと細かいところで言うと、契約の更新日に応じたアラート機能があったりして、かゆいところに手が届く印象だったこと、2022年1月に施行される電子帳簿保存法においても、クラウドサインであれば対応できそうだと感じたのもあります。

加登様
クラウドサインや他のサービスをトライアルで試したのですが、客観的に比較してみると、端的に言えばクラウドサインが一番使いやすかった。私はITの専門家ではないので、システムとして使いやすいかどうかを単純に素人目線で見ていたんですが、ユーザーインターフェースなどには国産ツールならではの使いやすさがあると感じました。

クラウドサインの導入コンサルティングサービスもご利用いただきましたが、いかがでしたか。

加登様
電子契約サービスを社内普及していくためには、説明用の資料や手順書、契約書のひな形など、あれもこれも作らなきゃいけないと思っていたんですが、そのほとんどがすでにコンサルティングサービスの中で用意されていて、それをベースに進めることができたのはすごく助かりました。個別の要望についても、きめ細かく対応していただけるのもありがたいですね。

長友様
導入コンサルティングサービスでは、そういった電子契約を進めるにあたってのタスクの洗い出しがすでにされていましたし、電子化率5割を目指すための方法についても共有いただきました。たとえば広報活動の方法や、契約の相手先と事前に協議しておくべき、といったノウハウですね。

また、相手が紙で、自分たちが電子で管理する、いわば片側だけ電子契約にするためのテクニックについても教えていただきました。このあたりは自分たちでは気づけない部分でしたので、すごく良かったと思います。

当たり前になっていた代理決裁。電子化を機に正しいフローへ

クラウドサインの用途はどういったところになりますか。

加登様
まずはグループ企業を含め、国内企業との間での契約の電子化です。ゆくゆくは海外企業との契約でも使いたいと思っていますが、国や州によって法律やルールが違うのと、直筆サインが必要な契約書もあって、単純に日本のように導入するのは難しいところもあるのが課題ですね。

運用方法を決める中で工夫された部分があれば教えていただけますか。

長友様
代理決裁をやめる、というところです。たとえば本来なら社長名義の契約書は社長が決裁して押印すべきですが、他の取締役や事業部長などが代理決裁する場合がありました。ここを、クラウドサインの導入を機にすべて本人決裁にするフローにしました。

加登様
代理決裁すること自体は法的には問題ありませんが、慣習みたいな形になっていたので、本当にそれが正しい姿なのかな、と思うところもありました。制度上曖昧な部分もありましたので、シンプルに「自分の名前のものは自分で承認しましょう」と。

長友様
簡単に言えば、フローを整理して整合性を保てるようにした、ということです。クラウドサインの環境設定をしてフローを決めていくなかで、代理決裁ではどうしても不自然になってしまうところがあった。本人決裁にするとなると正直大変な部分もありますが、弊社ではその方法を採用しました。

紙の契約書の場合は申請プロセスを3回踏まなければいけなかったとおっしゃっていましたが、クラウドサイン導入後はどのようになっていますか。

加登様
全てをクラウドサインに一本化しました。これまでのSharePointによる事前の申請、紙の押印申請のフローをなくし、クラウドサインが押印申請の承認フローと契約締結を兼ねています。SharePointのシステムはもう使えない形にして、半ば強制的ではありますが、クラウドサインを使ってもらっています。

ただ、紙契約がいいという企業もまだありますので、その場合はクラウドサインを当社社内の承認を得るためのワークフローツールとしてクラウドサインを使っています。承認した後、紙の契約書を発行して押印し、締結後は紙の契約書をスキャンして再びクラウドサインに取り込む、という流れになります。

社内提案の際の「壁」が、よりよいツール選択につながった

導入を進めていくところで苦労したことはあったでしょうか。

加登様
僕と長友は、なんでも「とりあえずやってみよう」というスタンスなんです。もちろん、システム導入にはある程度の費用対効果が見込めることが前提となりますが、まずはやってみて、運用していくなかで問題が発生すれば修正していけばいいじゃないかと。

長友様
創業者の言葉に「チャレンジしての失敗を恐れるな。何もしないことを恐れろ」というものがあります。最近、社長がよくこの言葉を使っているんですが、そういう理念も意識して、自分たちとしても「やれることはどんどんやっていくべき」と考えている部分もあります。

加登様
ただ、会社の風土としては前準備に重きを置くところがあります。3回提案したとお話ししましたが、しっかりした理由づけと、説得材料をきちんと揃えなければいけません。そういう点では苦労しましたが、重要なことでもあるんですよね。実際のところ、その「壁」がなければ別の電子契約サービスを使っていたかもしれません。上長からいろいろな指摘を受けて、改めて本当に自社に最適なツールが何かを精査することになり、それでクラウドサインを選ぶ結果になりましたので。

本社宮崎工場

クラウドサインの使い勝手について、社内の評価はいかがですか。

長友様
申請する側としては、Webブラウザーを立ち上げて使うだけなので、すごく楽だと。承認する側にとっても使い勝手、使い心地がいいと言っていて、みんなすごく喜んでいます。元々あった事前申請システムのレスポンスが遅かったこともあり、それに比べると圧倒的に軽く、速くなったのも理由かと思います。

受発注業務においてすべて情報連携し、一気通貫で効率化を目指す

今後クラウドサインをどのように活用していこうと考えてらっしゃいますか。

長友様
海外企業との契約はぜひとも電子化したい、しなければいけないと思っています。

当社はグローバル企業ですから、新しいシステムはグローバルで一番普及しているツールを検討することが多いんです。ただ、そうすると使い勝手やコスト面で合わないことも少なくありません。対して、国産ツールは日本人にとってはすごく使いやすい。まずは日本でツールの導入を進めて、それから海外にも展開していくようなやり方も多いので、クラウドサインも同じように展開していければと思っています。

御社の運営方針に「効率の良い仕事の流れを作る」とありますね。やはりツールを導入する際も「効率化」というところを意識されてらっしゃるのでしょうか。

加登様
このご時勢、自動車業界全体として景気がいいと言えるような状況ではありませんので、当社でも1つ1つの効率化が強く求められているところです。電子契約によるペーパーレス化は業務効率化の最たるものですし、会社への効率化における貢献も大きいと思っています。

長友様
最近では「バリューストリームマップ」と呼ばれる、製造業における作業手順全体を合理化する仕組みを取り入れ始めています。一連のフローのなかにある問題点を洗い出して改善点を見つけていくというものですが、このように組織として一層の効率化を目指していく動きのなかで、今回のクラウドサインによる契約の電子化はその1要素だと言えます。

引き合い、見積もり、発注、契約、納品、検収、支払。そういった企業間の受発注業務の流れのなかの1つとして契約がある、という考え方もできます。今後クラウドサインを活用していくことで、それらをすべて情報連携して一気通貫で業務の効率化を目指したいとも考えているところです。

最後に、クラウドサインの導入を検討している、あるいはこれから活用していきたいと考えている他の企業に向けてアドバイスをいただければ。

加登様
おそらくどの企業も、このご時世、ペーパーレスにしたいという思いがあると思います。でも、なんとなく電子契約の導入は大変そうだな、と二の足を踏んでいるのではないかと。当社もそうだったんですが、電子にして本当に問題ないのか、リスクマネージメントの観点で大丈夫なのか、といったところが気になってなかなか動けないものです。

ただ一歩足を踏み込んでみれば、そんな大げさな話ではないんですね。導入に伴う労力もそこまで大きなものではない。にも関わらず、メリットはすごく大きなものがあるなと思っています。大きい企業になればなるほど、電子化というのはどうしても腰が重くなる分野だとは思いますが、そこは怖がらずに、僕や長友のように「とりあえずやってみよう」という気持ちで始めてみればいいんじゃないかなと思います。

長友様
電子契約を始めるときは不安や課題がいろいろ出てくるものですが、国産サービスのクラウドサインだったから安心して導入できた、というところがあります。事前にいろいろ教えてもらい、自分たちが抱えていた課題感を払拭できて導入に踏み切れたんですよね。多くの企業がどんどん電子契約を導入して、電子化率を上げて契約を楽にしていければいいですよね。

最新情報をチェックしよう!

電子契約の国内標準
クラウドサイン

日本の法律に特化した弁護士監修の電子契約サービスです。
さまざまな外部サービスと連携でき、取引先も使いやすく、多くの企業や自治体に活用されています。