調達センター 調達企画・購買管理部 購買管理室長 小出銀平様
調達センター 調達企画・購買管理部 購買管理室 シニアマネジャー 山岡貢司様
調達センター 調達企画・購買管理部 購買管理室 中浦千晶様

導入後の効果
・締結リードタイムの劇的な短縮:従来1〜2週間かかっていた契約締結業務が、5割近くが3時間以内、全体の75%が1日以内(最速10分)で完了。
・高い電子化率の達成:事前想定を大きく上回り、実際の取引件数ベースで96%の電子化を達成。
・ペーパーレスと業務負荷の軽減:印刷・郵送の手間や原本保管スペースを大幅削減。紙書類が約10分の1に激減し、押印漏れなどの確認ミスも防止。
・パートナー側の負担軽減:アカウント登録不要の仕組みにより、取引先様へ余計な負担をかけない電子契約へのスムーズな移行を実現。
国内の鉄鋼メーカー最大手、日本製鉄のグループ会社として、プラントや物流インフラのような大型施設・設備建設を手がける日鉄エンジニアリング。環境・エネルギー、都市インフラといったスケールの大きな分野において事業展開し、パートナー企業と交わす契約書類は年間数万件に及びます。
注文書・請書や請求書など、これまで長い間、紙書類でやり取りしてきた同社ですが、組織再編を期にDXを目指し、その第一歩としてクラウドサインを導入しました。基幹システム「ATLAS」「KONPAS」のそれぞれとAPI連携することで、一貫性のある契約締結のワークフローを実現しています。
取引先との書類のやり取りを効率化するために電子契約システム導入へ
DXの第一歩として電子契約の導入を進めることになった背景を教えてください。
小出様
我々は3人とも『調達センター 調達企画・購買管理部』に所属しています。この部は、社内の業務改革を推進する目的で、従来の組織を再編し昨年4月にスタートした新しい組織です。私と中浦が環境・エネルギーの調達部門から、山岡が都市インフラの調達部門から異動してきました。
当社は基幹システムを独自開発しており、ひとつは環境・エネルギー部門の「ATLAS」、もうひとつは都市インフラ部門の「KONPAS」です。自社のDXを進めていくにあたり、2つの基幹システムで統一的な利用が可能な電子契約サービスが必要になった、というのが始まりでした。

そのなかでどのような課題を抱えていたのでしょうか。
小出様
取引先であるパートナー様とやり取りする注文書・請書といった契約関連の書類や、支払伝票としてパートナー様に送る代金請求書は、ずっと紙書類での運用が中心でした。一部当社からPDFで送付する書類もありましたが、その場合でもパートナー様側に書面の印刷、社印の押印、印紙の貼付、郵送による当社への返送をお願いしていて、手間も時間もかかっていました。
人手不足でパートナー様が忙しくしているなか、それでもお付き合いを続けていただけるようにするには、よりよい仕事のやり方に変えていく必要があります。当社側も、特に月次でまとめて処理する代金請求書は、短期間で何百枚も扱うことがあるので業務負荷が非常に高く、効率化とリードタイム短縮は不可欠だと感じていました。
山岡様
当時、多くの文書がいまだに紙であることにはショックを受けましたね。電子契約がスタンダードになってきていたなかで、パートナー様から「電子契約は利用していないのですか」と聞かれることもよくありました。
DXに向けては社内システム全体を見直すことも大事ですが、大規模な変更となると時間がかかります。それよりも、書類のやり取りという社外との接点になる部分を変えた方が効果は高いでしょうし、時間やコストも抑えられます。ですので、まずは書類の電子化から始めよう、ということになったわけです。

1~2週間だった契約締結までのリードタイムは、5割近くが3時間以内に完了するまでに
数ある電子契約サービスのなかで、クラウドサインを選んだ理由をお聞かせください。
小出様
いくつかの電子契約サービスを比較、検討しました。選定において特に重視したのが、取引先であるパートナー様に余計な負担をかけないことです。自社の都合で相手方にアカウント作成やID管理を強要するようなシステムは、最初から候補から外しました。クラウドサインはパートナー様側でアカウント登録をしなくても利用できるストレスのない仕組みになっており、これが大きな決め手となりました。
また、国内での利用企業数が圧倒的であることや、当社の100%子会社である日鉄環境エネルギーサービスがすでに数年前から導入していて、近くで率直な使い勝手を聞けたこともプラスに働きました。
自社で基幹システムを開発しているわけですが、電子契約の仕組みも独自に構築する、ということは考えなかったのでしょうか。
小出様
考えなかったですね。部門ごとに別の基幹システムが並列で動いているものの、そこで使う電子契約サービスは共通化したかったんです。部門間のシナジーをより高めていくという意味でも、ひとつの電子契約システムに統一して業務プロセスを一貫させることが重要だと考えていました。
導入決定後、パートナー企業からは戸惑いの声などはなかったでしょうか。
中浦様
クラウドサインの導入について事前に通知したところ、「どういうものなのか」「契約フローはどう変わるのか」といった問い合わせはそれなりにあったことは確かです。
山岡様
ただ、そもそもクラウドサインをすでに自社で採用しているパートナー様が多いこともあって、伝えるとあっさり受け入れていただけることがほとんどでしたね。おかげでスムーズに電子化を進めることができたのは印象的でした。
クラウドサインの導入前に、パートナー様に電子契約と紙契約のどちらにするかを決めていただいたのですが、対象の1000社のうち85%が電子契約を、残り15%が紙書類を希望するという結果でした。ですが、クラウドサインの利用を開始したところ、実際には96%まで電子契約で締結することができました。
導入にあたって他にハードルはありませんでしたか。
小出様
今まで通り紙書類でやり取りしたいというパートナー様ももちろんいらっしゃいましたので、電子契約と紙契約の両方に対応できるようシステム化しなければならなかったのは予想以上に大変でした。
基幹システム上で電子契約と紙契約を切り替えてフローを進められるようにするなど、いろいろと頭を悩ませる部分が多くあったんですよね。ただ、システム部門にとっては非常にチャレンジングで面白い仕事になったのではないかと思います。
山岡様
基幹システムとの連携に向けては、毎週定例会議で課題の洗い出しや進捗報告を行い、具体的なUI/UXを含む要件整理、実装、検証作業などで半年ほどかかりました。結果的には直感的に操作できて抵抗を感じない仕上がりになりましたので、プロジェクトを完遂した社内のエンジニアには本当に感謝しています。
クラウドサインの導入効果は感じられていますか。
小出様
詳細な数字までは出せていませんが、年間で約4万件規模の書類を電子化したことで、郵送・印刷・押印・返送にかかっていた時間やコストは明らかに減っています。導入前は契約締結に1~2週間かかっていましたが、今は早ければ10分、5割近くが3時間以内、約75%(4分の3)が1日以内で完了しています。契約締結までのリードタイム短縮という形でも如実に現れていますね。

中浦様
以前はパートナー様から注文請書を返送していただくのに時間がかかってしまうことが多く、催促の連絡をしていたのですが、その手間が今はほとんどなくなっています。
また、毎月数百件発生する代金請求書は1件につき複数枚になることもあり、そのすべてに押印していただく必要がありました。1枚でも押印し忘れがあると押印を依頼し、再送頂く必要がありましたが、そういったミスも減っています。
紙書類がだいたい10分の1くらいにまで削減され、原本保管に必要な手間やスペースも節約でき、効率的に仕事ができていると感じます。
「3K」の業界イメージを払拭し、人手不足の解決を目指す
今後のクラウドサインの活用方針など決まっていることがありましたら教えてください。
山岡様
現在は基幹システムがスマホなどのモバイル端末に完全対応していないので、社外にいるときでもパソコンからアクセスしなければなりません。クラウドサインとの連携部分も含め、いつでもどこでも素早く対応できるようにモバイル対応を進めていければと思っています。
中浦様
クラウドサインの対象となる書類の範囲拡大を、現在社内で段階的に進めています。システム連携だけでなく、クラウドサイン単体の利用で便利に使える場面もあるので、そこももう少し部内で周知しながら進めていければ、と思っています。
最後に、まだ紙書類を使っている企業に向けてメッセージをいただければ。
小出様
建設業界にはさまざまな事業があって、それによって最適な業務フローや業務システムにも違いがあります。当社もまさにそのケースに当てはまっていて電子契約サービスの導入が難しかったのですが、組織再編のタイミングで導入にチャレンジしました。
実際に導入して使ってみると、良さはもちろんのこと別の新たな課題が見えてきたりもするのですが、DXをさらに進める機会になったことは間違いありません。クラウドサインのさらなる進化とともに、我々の業界全体にもいい効果が生まれるものと期待しています。
山岡様
建設業は古くは「3K(きつい・汚い・危険)」と言われ、人手不足の問題を常に抱えてきました。そのイメージを変えていける鍵の1つがDXだと思います。膨大な事務作業を軽減するには1社がクラウドサインを導入するだけでは不可能で、建設業界全体で導入を広げていくことが肝要です。それによって人手不足の問題解決にもつながれば、と思っています。
※導入事例内に記載の機能やお客様情報等は取材当時のものであり、最新情報とは限りません。閲覧いただいている時点では内容が異なっている場合がありますので、ご了承ください。